Yahoo! BB，ISDNと同居させてみました（2/2）

【国内記事】

2001年9月17日更新

　このような状態で，筆者宅のYahoo! BBの受信速度は実効3.5〜3.7Mbpsを記録した。Yahoo! BBでは，東京地域での平均通信速度を約3Mbps（9月4日の記事を参照）と発表しており，もっとも多いのが3〜4Mbps程度だ。つまり筆者宅は平均，もしくはそれより少し速い程度ということになる。

メジャーなインターネット通信速度測定サイトでの計測結果。受信速度が平均3.6Mbps以上となっているのが解る

数少ない送信速度の測定結果。最大900Kbpsに対して実測約700Kbpsと，受信に比較して速度の減少幅は小さい

　3.5〜3.7Mbpsという受信速度は，Yahoo! BBの公称最高速度の約半分。とはいえ，筆者宅の予測できる経路長は1.9キロだし，干渉が大きいといわれるISDN回線を併用している。それでいてフレッツ・ADSLの3倍の受信速度だ。これは期待以上の速度といっていいだろう。ちなみに，ISDN回線で通話を行いながらの速度計測も行ったが，受信速度が影響を受けることはなかった。

　また，送信速度も速い。Yahoo! BBでは最高900Kbpsとしているが，筆者宅では実測で700Kbps程度。最高速度の2割落ち程度でしかなく，フレッツ・ADSLのおおよそ倍。大きな添付ファイル付きのメールを送信する場合などには露骨に速さを体感できる。

　NTT収容局からユーザー宅までの経路長は平均2.2キロとされているから，筆者宅はADSL利用環境としては恵まれていることは確かだ。またADSLとISDNの干渉は筆者宅のように一緒に引き込むということより，収容局からのユーザー宅への経路がどうなっているかの方が問題としては大きいともいえる。

　確実に言えるのは，筆者宅のようにISDN回線とアナログ回線を一緒に引き込んでいるからといって，必ずしもYahoo! BBで高速な通信環境が得られないということはないという点だ。Yahoo! BBではISDN回線利用率の高い日本でもAnnexAは十分実用性があるとしていたが，これは決して嘘ではなかったともいえる。もちろんアッカ・ネットワークスやイー・アクセスがサービスを開始する最大8MbpsのG.dmt AnnexCは，ISDNとの干渉に強いぶん，さらに期待ができるともいえるのだが。このあたりは，今後の検証に期待しよう。

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