Xboxのオンラインサービス開始は来年夏──マイクロソフト「東京ゲームショウ2001秋」の会場で,マイクロソフトXbox事業部の小出雅弘統括部長にいくつかの疑問をぶつけてみた。それは「オンラインで何ができるのか?」「OCN以外のISPで使えるの?」「オンラインサービスはいつ開始される?」という素朴なもの。さて……。
ブロードバンド標準対応のゲーム機として注目を集めるマイクロソフトの「Xbox」。今年3月には,NTTコミュニケーションズ(NTTCom)との戦略的提携を発表し,ADSLや(将来的に)光ファイバー経由でオンラインゲームをプレイできることが確実となった。しかし,それ以上の情報がなかなか出てこなかったため,噂ばかりが先行している状況だ。「東京ゲームショウ2001秋」の会場で,マイクロソフトXbox事業部オンラインサービス統括部の小出雅弘統括部長にいくつかの疑問をぶつけてみた。 Xboxで何ができる?Xboxがネットワークに繋がると,何ができるようになるのだろうか? これまでに明らかにされているのは,オンラインゲームとファイルダウンロード(ゲームのアップデータなど),そしてボイスチャットだ。どれもPCの世界では馴染みの深いものだが,コンシューマーゲーム機であるXboxの場合は少し違う。 例えば,ゲームに参加する際にロビーサーバは使用せず,すべてゲームの中からコールする。ただし,RPGのようにマッチメイキングの必要がない場合は別として,対戦格闘やレースでは相手がいなければ始まらない。これを補完するため,Xboxでは,友人や知人がネットワークに入るとユーザーに通知する機能が盛り込まれるという。仕組みとしては,IM(インスタント・メッセンジャー)に近いものだ。「MSNメッセンジャーのように,バディ(友達)リストをサーバ側で保持する。だれがオンラインなのか,オフラインなのかを管理しておき,知り合いが入ってきたら教えてくれる」。もちろん,ネット上で知り合った人を登録することも可能だ。 このほか,RPGの世界に友達を招きたいといった場合は,“インバイトモード”(ご招待モード)を利用できる。「インバイトモードは,ゲームメーカーが必要に応じて採用するだろう」。ただし,友達が別のゲームをしているときに呼び出せるかというと,「それはまだ検討中」とのこと。ゲームメーカーの利害が絡む微妙な部分だけに慎重だ。 さて,友達と同じオンラインゲームを始めたら,チャットもしたい。しかし,キーボードを打つためにはコントローラから手を離さなければならず,また画面を見ながらタッチタイプするのは敷居が高い。このため,Xboxではボイスチャットを採用した。ゲームショウのマイクロソフトブースには「Xboxボイスコミュニケータ」というヘッドセットが展示されており,これを使えばフリーハンド&リアルタイムの会話が可能になる。
一方,Xboxでは,Webブラウザやメール,ビデオチャットといった機能は盛り込まれない。これは,ゲーム用のネットワークをインターネットから切り離してセキュリティを確保するため。そして「オンラインゲームに集中しているから」だ。「もちろん,ゲームメーカーからブラウザを作りたいという要望もある。これは最新の情報(サポート情報やアップデータ)をユーザーに提供するためだが,その場合はXboxの専用フォーマットで記述すれば良い。あえてHTMLを使う理由はないだろう」。 期待薄のWebブラウザとは逆に,追加される可能性の高いコンテンツもある。動画サービスだ。小出氏は,「(オンライン化されたXboxは)100%ブロードバンドに接続され,また100%TVにつながる端末になる。長い目で見たときには動画サービスも有り得るだろう」と話す。マイクロソフトにしてみれば,すべてのXboxにイーサネットポートを付け,課金システムやネットワークを構築するために多額の先行投資を行うわけで,それを活かす別の収益源を求めても不思議ではない。ただし,動画サービスの開始は“条件付き”だ。「当初2年ぐらいはオンラインゲームにフォーカスしていこうと考えている。結局,ゲームで成功しなければ始まらないのだから」。 モバイルショップ
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