リビング+:レビュー 2003/03/07 22:17:00 更新

レビュー
ダウンロード式カラオケマイクで歌ってみました (2/2)


洋楽が豊富 VS 歌謡曲に強い

 さて、問題は曲である。さっそく、私の好みに従って、曲の検索、ダウンロードを行ってみた。いずれにおいても、曲名、もしくは歌手名で検索することができる。このあたりの使い勝手は互角といってもいいだろう。

 まず、基本中の基本としてクイーンの曲を検索してみると、ステーションは「伝説のチャンピオン」「ボヘミアン・ラプソディ」……と、5曲登場した。DO!では「ウィー・ウィル・ロック・ユー」のみ。「オオ、いきなり差が出たか!」と思いレッド・ツェッペリンで検索すると、ステーションは「天国への階段」のみ、DO!では「移民の歌」のみ。うーむ、松下さんもスゴいところをついてくるものだ……。

 その他、カーペンターズ、エルビス・プレスリー、エルトン・ジョン、ビリー・ジョエルと、主要どころ(オイオイ)を検索していったところ、洋楽においては、たいていの場合、ステーションのほうが充実しているということがわかった(なんでオジー・オズボーンのCrazy Trainまであるの?)。ただ、時々、DO!のほうに「盲点」を突くシブい曲が入っていて、唸らされたこともあった。

 と、洋楽ばかり見ていたのでは怒られてしまうので、しっかりと日本の代表的な歌手の曲も調べてみた。まずは当然のごとく、尾崎から調べてみた。そう、アノ尾崎である。「尾崎」といえば「紀世彦」と、昔から相場が決まっている。ステーションのほうで尾崎紀世彦を調べると、「また会う日まで」一曲のみ。まあ、それもアリでしょう。ではDO!は? ……オオ!「さよならをもう一度」まで入っている! 素晴らしい。

 尾崎だけでは心もとないので、次に伊東ゆかりを調べてみた……ステーションのほうは「小指の想い出」など4曲。では「ゆめカラ」は……オオ!、ピーター・アレンとキャロル・ベイヤー・セイガーが書いてリタ・クーリッジがヒットさせた名曲「あなたしか見えない」が入っている! ジョニー・エンジェルも入っているし……全部で6曲。

 その他、弘田三枝子、黛ジュンと、バラエティに富んだ(富んでないって……)検索をしていったが、どうも、軍配はゆめカラに上がりそうだ。ただ、DO!には桜田淳子が一曲も見当たらなかった。これは非常に気になるところだが、まあ、よしとしよう。

 「コイツ、何調べてるんだ」と思っただろうか? イヤ、基本的に若者向けの最新ヒットチャート系のものは、どちらも整備されている。そういうところでは凌ぎを削っているため、あまり差が出てこないものなのだ(言い訳)。とりあえず、「洋楽はステーション、古い邦楽はDO!」ということでおさえておくことにした。

オモチャ感覚 VS ビデオ感覚

 では、次に実践編である。まず、インタフェースについてだが、どちらのマイクも、指一本でキーを変更できるというのは、非常に扱いやすい。DO!のほうではテンポまで指一本で変更できてしまう。(写真6)

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 写真6:キー変更も指一本でOK(上=ステーション、下=DO!)

 画面を使っての様々な操作については、ステーションのほうは、アイコン一つで操作できる「オモチャ感覚」に溢れている。一方、DO!のほうはAV的、例えればビデオ予約のような雰囲気がただよっている(写真7)。

/broadband/0303/07/07.jpg
 写真7:DO!KARAOKEはビデオ予約感覚?(上=ステーション、下=DO!)

 細かな機能を見た場合、ステーションの方が機能が豊富であった。自動的にハモリを入れてくる「ハモリ」、「デュエット」、音程を修正してくれる「アシスト」など、ユニークな機能があるのだ。

 ハモリというのは、マイクに仕込まれているハーモナイザーに対して、曲によって、「ここで3度ハモらせた音を混ぜる」といった指示が細かく入っているのだ。つまり、歌い手が間違えると、トンデモないハモりとなってしまうというもの……。「デュエット」は、その応用版で、男を選択すると1オクターブ下が混ざり、女を選択すると1オクターブ上が混ざるというような感じ……オイオイ、これがデュエットかよ(笑)。でも、まあ、楽しみ方はいろいろあるだろう。

 一方のDO!の機能としては、カラオケ屋さんと同じように、曲を予約しておくことができるという機能がある。20曲まで予約できるのはいいのだが、よくよく考えてみると、マイクで予約するので、誰かが歌っている間に予約するという「カラオケボックス的プレイ」はできない(笑)。

 それと、ピクチャーイン機能というのがあり、自分でデジカメで撮影したJPEG画像などをSDカードに仕込むことができる。これは、パーティで使うにはいいだろう。私が考える効果的な使い方としては、「誰かが失恋の歌を歌う時に、コッソリ、昔の失恋相手の写真を仕込んでおき、歌ってるヤツを泣かせて喜ぶ」というのがある。結婚式などのアトラクションとして、想い出の画像を入れるなんていうのも……やりたい人はやってください(私はくすぐったくて、イヤです)。

採点機能はカラオケステーションのほうが……

 共通の機能として、エコーが何種類か用意されている。ここを丁寧にレビューする気はない。適当に気持ち良く歌うにはどちらも十分だろう。それと採点機能。これは、DO!のほうはアマアマ。「だいたい」の感じで歌えば100点になってしまう。そもそも、「練習機能」の一貫として位置づけられているものなのだ。

 一方、ステーションのほうは、「歌っているメロディがどこまでガイドメロディに近いか」という判定が、時々刻々と示されていく。発音はまったく関係ない。オクターブ上でも下でも問題ないようだが、あまり低い声でボソボソと歌うと、認識率が悪くなるようだ。

 ただ、細かなニュアンスの部分で、ガイドメロディそのものが間違っているケースが多々、ある。その場合、点数稼ぎの場合にはガイドメロディに忠実に歌うしかない……。

 判定については、どちらかというと、シャープする音よりもフラットする音に敏感につくられているように思えた。こうして曲が終わるとドラムロールとともに全体の採点画面となる。ゲーム性が高い点はイケるかもしれない。

 肝心の「打ち込みや音そのもののクオリティ」だが、これはかなりの差でステーションが勝っている。DO!は「移民の歌」の歌詞の間違い、ガイドメロディの音符の間違い、ベースの手抜きなどが、かなり目立ってしまった。他の曲を比較しても、ちょっとツラいものがあった。

 ちなみに、ステーションにおいて、「天国への階段」はオリジナルのキーのままだったが、「ボヘミアン・ラプソディ」「伝説のチャンピオン」はそれぞれ1音半と1音、下げてあった。そんなこと、普通はどうでもいいことだし、歌いやすくなっているからいいことのなのだが、私には非常に気持ち悪かった。

結論

 いずれにしても、これらのマイクは、ちょっとしたパーティ会場や家での練習、もしくは「俺んち、カラオケあるから、週末に遊びにこない?」という道具としては、おおいに使えるということがわかった。どちらも、使用していてストレスがない。アトラクションなどで使う場合には、ステーションを使えば、より盛り上がるだろう。ただ、曲のダウンロードにはそれぞれ一曲125円(ステーション)、250円(DO!)がかかるので、そこだけ注意するように……。

 で、おもちゃと割り切って、私のようにウルサいことを言わずに、とにかく遊ぶ。そんな道具としてはなかなか面白い。

 それでも、どうしてもこだわりがあり、納得がいかない人は……バンドでも組んで、頑張って練習してください。

 さて、久々にバンドでもやろうかな(だから私はレビューに向いてないんだって)……。

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関連リンク
▼カラオケステーションのサイト
▼DO!KARACLUB

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[姉歯康,ITmedia]



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