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2003/10/30 17:15:00 更新 |
パワードコム、フュージョンに出資で何が変わるか
パワードコムは、フュージョン・コミュニケーションズに5億円を出資することを明らかにした。これにより、両社の協力関係が深まることは、間違いないようだ。
パワードコムは、フュージョン・コミュニケーションズに5億円を出資することを明らかにした。10月31日に、フュージョン側が19億5000万円の第3者割当増資を行うが、このうち5億円分を引き受けるかたち。パワードコムの出資比率は2.7%となる見込みで、これにより、両社の協力関係が深まることは、間違いないようだ。
パワードコムが発表したコメントによると、両社は今後、「ネットワークの相互利用をすることで合意している」。これ以外にも、相互補完できるものがないか協議中という。
具体的には、どうなるのか。現在フュージョン・コミュニケーションズは現在、NTTの回線設備とZC接続(都道府県単位で交換機と接続する方式)を行っており、パワードコム側はGC接続(市単位で交換機と接続する方式)を行っている(記事参照)。
だが今後、フュージョンはエンドユーザー 〜 ZC局 〜 GC局と接続するうちの、ZC局 〜 GC局間はパワードコムのインフラを利用することになるという。
「フュージョン・コミュニケーションズが、うちに対してアクセスチャージを支払うことになる。パワードコムとしても、NTTが設定するアクセスチャージより10%割安な料金を提示した」(パワードコム広報)。これにより、双方がメリットを得られるわけだ。
パワードコムの広報はまた、フュージョンが法人向けに提供するIPセントレックスサービスでも、通信設備の提携を行うとコメント。パワードコムの提供する、広域イーサネット網を利用することになるとした。
IP電話の相互接続も視野に
もう1つ気になるのは、IP電話の相互接続だろう。現在、各事業者とも相互接続の動きを進めており(記事参照)、たとえばパワードコムはKDDI陣営との相互接続を実現している。
ここにきて、パワードコムとフュージョンの距離が接近するようなら、この陣営とフュージョンとの相互接続も視野に入ってくる。実際、パワードコム広報は「近い将来には実現したい」と、前向きなコメントを残した。
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[杉浦正武,ITmedia]