エンタープライズ:ニュース | 2003/02/12 23:23:00 更新 |
「中小企業の顧客を助ける」ことを目的にNTTネオメイトとシスコが提携
エヌ・ティ・ティ ネオメイト(NTTネオメイト)とシスコシステムズは2月12日、地方自治体や中小企業を対象としたIPベースのネットワークソリューションの展開で協業すると発表した。
エヌ・ティ・ティ ネオメイト(NTTネオメイト)とシスコシステムズは2月12日、IPベースのネットワークソリューションに関して提携を結んだ。
NTTネオメイトはNTT西日本のシステムインテグレーション/サービス子会社。IP-VPNサービス「AQStage」をはじめとする各種ネットワークサービスに加え、ホスティングサービスやデータセンターサービス、コンサルティングなどを手がけており、西日本地域の地方自治体や中小規模企業などに顧客を持つ。
今回の提携は、両社のビジネス拡大を狙ったものだ。特に、「顧客からのニーズが高いITソリューションビジネスを手がける」(NTTネオメイト代表取締役社長、西村憲一氏)ことを目的に、幅広い製品ラインナップを持ち、市場でも強いプレゼンスがあるシスコシステムズと協業することとした。またシスコシステムズも、比較的ネットワーキング機器普及が進んでいない中小規模企業への浸透を図り、「今最も困っている中小企業の皆さんを助けるべく連携していく」(シスコシステムズ代表取締役社長、黒澤保樹氏)という。
先にNTTネオメイトは日本アバイアと、またシスコシステムズはNTT-MEとそれぞれ提携済みだ。だが、今回の協業は、決してこれらの提携関係を排除するような独占的なものではないという。NTTネオメイトでは、むしろ顧客ニーズに応えるためのラインナップを拡大するものととらえてほしいと説明している。
協業は主に2つの項目からなる。1つは、システム構築に必要となるネットワークサービスや各種機器などをひとまとめにして提供すること。もう1つは、既存のサービス網や拠点、シスコシステムズの技術サポート体制を組み合わせ、トラブル時の迅速な対応を実現していくことだ。NTTネオメイトでは、4000名強のシスコシステムズ認定資格者をフル活用し、さまざまなコンサルティングサービスを通じて、導入時だけに終わらない、ライフサイクル全般にわたるサポートを提供していく。
「例えば中小企業の場合、シスコシステムズによる正規のサポート期限が終了した後も、何とかそれを延命させて使いたいといった要望があるが、そうしたニーズに我々が応えていく」(西村氏)。
NTTネオメイトはまた、今回の協業をベースに、いくつかの目的に沿った独自ソリューションを提供していく計画だ。具体的には、2003年4月以降、VoIPやCDN(コンテンツ配信ネットワーク)に関して、地方自治体などを対象としたパッケージを提供する方向で開発を進めるという。並行してNTT-MEとの協力体制を作り上げ、サービスを全国エリアへ拡大していく。
なお、NTTネオメイトは今回の提携を通じて、現在約50億円というシスコシステムズ製品関連の売上を、2005年には4倍に伸ばしていきたいとしている。一方シスコシステムズも、全売上高に占める中小企業市場の割合を、2003年7月までに2割に伸ばしていくことが目標という。
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シスコシステムズ
[高橋睦美,ITmedia]