既報の通り，開催中の「産業・社会情報化基盤整備事業 成果発表会」会場において，DreamcastのTV電話機能を使ったビジネスモデルのデモが行われている。

　これは同イベントのCSKブース内に，ニッセン・フィールドの実地検証を再現したもので，TV電話によるインターネット通販のシステムだ。DCの下に設置された（写真参照）装置により，画像データの圧縮／伸張が行われる。

　ユーザー側はDCとそれに接続されたCCDカメラを，メーカー側のオペレーターはPCなど従来のシステムを使用する。DCの画面上には商品リストとともに，TV電話のウィンドウが開く。CSKの説明員によれば，「TV会議機能により，服の細かい模様といった画像の確認，微妙なサイズの指定などを会話で行うことで，ユーザーの細かいニーズに対応できる」と話す。

　ネットへのアクセスや，直感的に利用できるパッドなど，女性が圧倒的に多い通販ユーザー側がDCを使っているメリットは大きい。

　今回の実地検証では，ニッセン・フィールドの優良顧客200名を対象として行われたが，ほぼ全員がDCを利用してネット通販サイトにアクセス。画像と音声によるオペレーターとのやり取りを経て，約50％の確率で，通販が成立したというからスゴイ。

　また，ユーザー情報を入力する行為すらネットワーク参加への「壁」となる初心者向けに。ユーザーデータが記録されたICカードの出展も行われていた。もちろん数字4ケタのパスワードだけは別に入力する必要があるが，銀行のマネーカードなどと全く同じ作業であるため，OLや主婦にも重宝がられそう。

　さまざまなテストが行われているDreamcast。幅広いユーザーに利用できる手軽なネット端末として，今後も，さまざま市場で活躍することを期待したい。

[原 毅彦, SOFTBANK GAMES]