1999年2月9日

米国で150万ユーザーが利用する

ネットサービス「WebTV」がDCでも

 ウェブ・ティービーネットワークスは2月9日,同社が提供しているインターネットサービス「WebTV」のDreamcast版について詳細を発表した。

「WebTV」は,家庭用のTVでメールやホームページの閲覧といったインターネットサービスで,現在はソニーや松下の専用端末を介してアクセスできるシステム。パソコンを所持していなくても,手軽にインターネットを楽しめるのだ。日本では昨年からサービスを開始している。

 都内で行われたこの発表会において,同社取締役副社長の富田泰正氏は,「80%ともいわれるパソコン非所有者を対象に,WebTVを普及していきたい。家電までもがインターネット対応化される中,TVとインターネットの融合を目指す」と話す(写真)。米国の「WebTV」登録ユーザーが150万人を突破するなど好調なほか,欧州でも今年中にサービスを開始できる見込み。

 TVでの表示を意識して「WebTV」サーバ側で,ホームページの画面比率などを最適化してくれることは高く評価できる。今までのTV利用でのインターネットシステムでは,上下のスクロールは直感的に分かるが,左右スクロールに気付かず「絵や文章が切れている」などと思われる傾向もあった。

 1台の端末で,6名分のメールアドレスやブックマーク情報などの利用環境を設定できるため,家族全員がメールアドを別個に持つことも可能だ。やり取りしたメールやブックマークデータなどは,すべて「WebTV」のサーバに保存されるため,端末に外部記憶装置は必要としない。

「WebTV」のメール機能は,イメージや音声などの受信が可能。GIF,JPGファイルなどイメージはメール本文の中に表示されることになる。音声もMIDI,WAV,Shockwaveオーディオ,MPEGオーディオなど数多くのフォーマットをサポートしている。

 またブックマークは,保存指定したページの映像が圧縮されて一覧表示されるため,各ページの内容も分かりやすい。もちろん任意にカテゴライズしフォルダで管理できる。

INFORMATION

ウェブ・ティービーネットワークス
URL: www.webtv.co.jp

 ほかにも「WebTV」が厳選したリンク集も用意されている。細かくカテゴリー分けされていて,アクセスしたいページがすぐ見つかるのは嬉しい。利用料金は,1カ月15時間まで2,000円。15時間を超えると1分間5円。

 今回発表されたDreamcast版も,基本的には以上のような「WebTV」のシステムを踏襲。Dreamcastで「WebTV」への接続ソフトを立ち上げることで利用できる。

 Dreamcast用の「WebTV接続キット」は,この接続のためのソフトのほか,オフラインのデモやマニュアルで構成される。このキットは,Dreamcastに同梱されているハガキ返送者全員に無料配布されるほか,今後,Dreamcast本体に同梱,ゲーム雑誌への添付といった展開も検討されているという。Dreamcastとの接続サービスは今春開始だ。

 この日,Dreamcastの実機を使ったデモやDreamcastユーザーを対象にした新サービスの紹介も行われたが,その模様はこちらの記事を参照。

[原 毅彦,ITmedia]

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