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迫力ある重低音の“THX認定機”――ロジクール「Z-5500 Digital」レビュー:5.1chサラウンドシステム特集(3/3 ページ)

» 2004年12月13日 09時05分 公開
[浅井研二,ITmedia]
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 音質に関しては、今回の特集で紹介した製品と比較して、決してひけをとることはない。音楽再生ではハイハットなどに張りというか、もう少し響きがほしい印象はあったものの、少し前のPCスピーカーの類とは異なり、基本的なレベルのクオリティは確保している。あとは好みの領域だ。

 サブウーファーの響きはさすがに強いが、いやな部類の音質ではない。特にアクション映画や、もちろんゲームの再生には最適だった。最近は、ドルビープロロジックIIでリアルタイム・サラウンドエンコードを行うゲームタイトルも多いし、デザインやカラーリングも、PlayStation2やゲームキューブとマッチする。細かい設定や操作がない点も、好意的に解釈すれば、音響にさほどこだわりがなく、手軽にサラウンド再生を導入したいユーザーには、かえってわかりやすいかもしれない。

 サブウーファーはともかく、コントロールポッドは場所をとらず、また、標準装備のスタンドでフロントは卓上、リアは壁掛けへと簡単に設置できるので、デスクトップシアターの構築にはもってこい。また、デスクトップ向けといっても、出力はかなりのもので、リビングで各スピーカーを離して設置しても十分に力を発揮した。



 さて、今回の特集では、パイオニア「HTP-S2」デノン「DHT-M330」ヤマハ「TSS-15」オンキヨー「BASE-V10X」シャープ「SD-AT1」、そして、今回のロジクール「Z-5500 Digital」と6製品を取り上げた。音に関しては評価というよりは、単なる素直な感想のみを述べたが、主に聴くソースや、音の好み、さらには設置環境(今回は全製品とも、普段使っているフロア型トールボーイスピーカー「SX-V7」などの上に設置して聴いた)によっても変わってくるだろう。いずれにせよ、音質にこだわる方は、ぜひとも店頭などで自分の耳で試聴していただきたい。

 では、個人的な意見が多分に含まれるのを覚悟のうえで、音質、機能、価格、操作性、デザインなど、全体で評価した場合、どれを選ぶかと聞かれれば、それはデノン「DHT-M330」となる。見た目の第一印象のよさも大きいが、音はオンキヨー「BASE-V10X」とともに上々の内容、アンプのサラウンド機能も豊富で、住宅環境によっては深夜にはバーチャルヘッドホンモードを利用できる点も有用だろう。また、低価格ながら、各所に丁寧な工夫が見受けられたのも好印象だった。

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