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液晶beautiful“face”のDLNA対応を試すレビュー(2/3 ページ)

» 2005年07月12日 15時26分 公開
[竹内亮介,ITmedia]

 操作もリモコンで行うが、本機のリモコンにはネットワークメディアプレーヤー用の機能割り当てが明示されていない。割り当てられている機能自体は単純なものだけなので、最初は少し戸惑うかもしれないがすぐに慣れるだろう。また、さきほどの「機器選択」ボタンを押して表示されるダイヤログを利用して操作することも可能だ。

photo ネットワークプレーヤー使用時の操作ボタン割り当て
photo 「機能選択」ボタンから呼び出されるダイヤログからネットワークメディアプレーヤーの操作を行うこともできる

 残念ながらレジューム再生やプレイリスト機能には対応しないが、登場したばかりのモノであることを考えると、高望みではあるかもしれない。むしろ、操作する際に感じた“もっさり感”の方が大きな問題だろう。どのボタンを押しても、反応するまでにワンテンポずれる。テレビ機能からはこの感覚を受けることがないことを考えると、ネットワークメディアプレーヤー機能の負荷が非常に高い、ということなのだろうか。

「VAIO Media」――トランスコードでDivXやWMAも再生可能

 さっそく接続テストを行ってみよう。まずはVAIO Media Serverだ。接続作業自体は問題なく終了した。画像表示に関しては、32LZ150が標準で対応しているJPEGに加えて、未サポートのBMPとPNGも表示できた。画像本体の表示はもちろん、サムネイルを表示するのにも非常に時間がかかるのだが、公開されているスペック情報からすると意外な結果だ。

photo 左からBMP/JPEG/PNGの静止画ファイル

 今回用意した動画ファイルに関しては、すべて問題なく再生が可能だった。VAIO Media Serverには、MPEG-2しか再生できないクライアント向けに、サーバ側でMPEG-2にトランスコードを行い、再生できるようにするという機能がある。本機もまたMPEG-2にしか対応しないクライアントだが、この機能を利用することでDivXやWMVなどでも普通に再生できるのである。ただ、リアルタイムのトランスコードなので、画質にはあまり期待できない。ファイルをそのまま再生するMPEG-2と比べると、全体的にフォーカスが甘くなってしまうようだ。

photo トランスコード機能によって32LZ150が対応していないDivXやWMVの再生も可能
photo トランスコードの設定

 ワイドコンテンツの再生については、MPEG-2のみ自動的にフルスクリーン表示が行われる。トランスコードで配信されたものに関しては、上下左右に枠が作られた、いわゆる「額縁再生」状態となる。フルスクリーンで表示したいときには、テレビ側の画面表示をシネマモードに変更する必要がある。

 では動画の再生に関してはまったく問題ないのか、というとそういうわけでもない。「GIGA Pocket Ver 5」で録画したファイルに関しては、ひどい音ズレが生じたのだ。

 DVD/HDレコーダー「RD-XS53」で録画してPCに取り込んだ5Mbps(VBR)のMPEG-2ファイルや、SmartVision HG2/Rで録画した同じく4Mbps(CBR)のMPEG-2ファイルは、まったく問題なく再生できたこと、そしてGIGA Pocket側の録画クオリティにかかわらずこの問題が生じたことを考え合わせると、少なくともビットレートに依存する問題ではない。さらに、GIGA Pocketで録画したビデオカプセルからMPEG-2ファイルを抜き出し、DiXiM Media Serverに登録して再生してみても同じ状況(ひどい音ズレはそのまま)だった。

 これは録画機器(今回はPCにVAIO PCV-RZ60、録画ソフトにGIGA Pocket Ver 5を使用している)側の問題と考える方が順当だろう。もちろん最新モデルなら解決されている可能性は高いが、こうした問題が生じる可能性があることに注意しておきたい。

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