残りの3つのサーバソフトについてはまとめて紹介していこう。
まずはAVeL Link Advanced Server 2だが、こちらはそもそも接続ができなかった。クライアントである「AVLP2/DVDG-2」と「AVLP2/DVDLJ-2」はDLNAに対応したが、サーバソフト側はまだ対応していない、ということなのだろうか。
Windows Media Connectについては、接続はできるものの、メディアファイルの再生作業ができない。MPEG-2ファイルもまったく再生できない。Windows Media Connectは正確に言えばDLNA対応ソフトではなく、UPnP対応ソフトであるので、ある程度は想定できた事態だが、残念だ。
DiXiM Media Serverについては、接続、およびJPEG画像とMPEG-2ファイルの再生のみが行えるという状況だ。VAIO Media Serverの時とは違い、32LZ150の仕様に忠実な結果である。MPEG-2ファイルの再生状況は、VAIO Media Serverに接続したときと同じだ。
ちなみに、このDiXiMのコアコンポーネントは、富士通製PCの一部にプリインストールされている「MyMedia」や、同じくNEC製PCの一部にプリインストールされている「MediaGarage」にも利用されている。いずれかがインストールされているPCならば、今回の実験と同じ結果になると思われる。
結論としては、本製品は今回のバージョンアップによって“DLNA対応”というハードルを十分にクリアしていると考えて良さそうだ。より楽しく使いたいのであれば、トランスコード機能を利用できるVAIO Media Serverがバンドルされた、ソニーのVAIOシリーズと組み合わせたい。DiXiM Media ServerではMPEG-2とJPEGファイルしか表示できないので、汎用性という意味では一歩劣る。
今後の課題は、画像表示のスピードを高速化すること、そして東芝純正のサーバソフトを用意し(できればトランスコード機能も欲しい)、もっと楽しく、わかりやすくパソコンとの連携が行えるようにすることの2つだろう。
画質面も正直かなり物足りない。32LZ150に筆者の所有しているアイ・オー・データ機器の「AVLP2/G」をD端子経由で接続してみたが、精細感や動き、コンテンツの自由度に関してはこちらの方がずっと上だ。専用の機器と比べるのはちょっとかわいそうではあるが、高価な機器であることを考えれば、「それだけのコストを払ったユーザー」が納得できるだけの機能性を実装することは急務であるはずだ。
厳しいことも言ったが、なんといってもこれは第一歩だ。ファームウェアのアップデートだけで今回のように機能の追加が行えるのだから、今後さらに洗練されていく可能性は高い。DVD/HDDレコーダーのRDシリーズは言うに及ばず、「ちょっとタイム“face”」(レビュー)など、他社にはないユニークな機能性を積極的に実装していく傾向の強い同社だけに、今後の展開には大いに期待したいところだ。
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