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「屈曲光学系+強力手ブレ補正」が魅力の薄型機――「DiMAGE X1」レビュー(2/5 ページ)

» 2005年09月06日 09時13分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 ユニット自体が動くため、シャッターを半押しした瞬間に手ブレ補正機構が働く振動が伝わってくるほど。そしてカメラを少し揺らすと、補正機構が働く様子が「ククッククッ」という微妙な振動でわかる。なかなか面白い。それを嫌う人は、手ブレ補正のモードを「2」にするといい。これだと露光時のみ補正が働くので半押し時の微妙な振動がなくなる(シャッターを押し切った瞬間、駆動する微妙な振動が伝わるが)。手ブレ補正の効果は予想以上に大きい。意外によく効くといった印象だ。

 このレンズユニットは37〜111ミリ相当の3倍ズームで、明るさはF3.5〜3.8。屈曲光学系としては普通のスペックでワイド端はちょっと暗めだが、テレ端は明るいので、手ブレ補正と合わせて「気軽にテレ端を使えるコンパクト機」といえそう。撮影距離は初代DiMAGE Xを思い出させるシームレスマクロで、ワイド端で10センチ、テレ端で40センチまで寄れる。さらにシーンモードでスーパーマクロを指定すると焦点距離が62ミリ相当に固定されるが、5センチまで寄ることが可能だ。

 そのレンズユニットの底に鎮座するのが1/1.8インチの800万画素CCD。普通、薄型化や駆動させねばならないレンズユニットの大きさ・重さを考えると1/2.5インチの小さなCCDが有利そうなのだが、あえてハイエンドのユーザーを狙ったのかもしれない。

 それでいて、1/1.8インチCCDにレンズユニットスイング式手ブレ補正を内蔵しながら厚さは19.5ミリ。これはかなり薄い。しかも全体が丸みを帯びたカプセルっぽいデザインなので、出し入れもスムーズで数字以上に薄く感じる。これはさすがだ。しかも質感重視で背面は鏡面仕上げとかなり、やや保守的デザインの「DiMAGE X60」とは一線を画している。

こうしてみるとその薄さが分かる。これは右側面のカード&バッテリースロット

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