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CCD強化で“写真DV”により磨きを――キヤノンDVDビデオカメラ「DC40」春のビデオカメラ特集(2/3 ページ)

» 2006年03月24日 12時33分 公開
[浅井研二,ITmedia]

操作系は従来とほぼ変わらないが、撮影モードダイヤルが復活

 本体はスムーズな連続曲面で構成される滑らかなカーバチャーデザインで、見た目にも全体に“丸み”“ふくらみ”を感じさせる印象だ。また、手前から眺めると、右側(ドライブ)と左側(レンズやモニター)に操作ボタン類がきれいに分かれて配置されているのがわかる。左右の手で包み込んでホールドした場合、左右の各々の親指と人差し指を、迷うことなく明快に使い分けられる感じだ。かなりの密集度だった「DC20」とは異なり、配置にもいくらか余裕がある。

photo 液晶モニターのすぐ上に横一列に並んでいた再生制御用ボタンは、上方へ移動するとともに配置も変更。撮影シーンダイヤルも装備された
photo 液晶モニターは2.7型ワイド画面(約12.3万画素)へ変更された。静止画撮影では4:3にしか対応しないため、左右に黒帯がついた表示となる。また、バッテリー装着部の上に狭苦しく並んでいたボタンのうちいくつかは、液晶モニターの下へ移された

 基本的な操作は従来と変わらず、電源スイッチで「カメラ」「再生」のモード変更を行い、別に用意されたスイッチで動画/静止画を切り替える。ただ、電源スイッチの操作方法のみ少し変わり、「電源切→カメラ→再生」とスライドさせるのではなく、電源「入」側へ押し込むたびに「カメラ」「再生」がトグルするようになった。また、レンズカバーの開閉は手動ではなく、撮影モード時のみ自動的にオープンしてくれる。

photo 電源スイッチは「入」への押し込みで、「カメラ」「再生」のモード切替を行う。スイッチの位置でモードを判別できなくなったが、その代わり、すぐ上に「カメラ」「再生」のモード表示ランプが配置されている。頻繁に使う「FUNC.」「メニュー」ボタンは電源スイッチのすぐ右へ移動した。下にあるのは動画/静止画切替スイッチ

 静止画撮影の記録メディア(miniSDカード/ディスク)、手ブレ補正の入/切など、設定画面は「メニュー」ボタンで呼び出せる。一方、撮影時のホワイトバランス設定や記録品質の選択、あるいは、再生時の分割・消去といったコマンドなど、機能メニューの表示は「FUNC.」(ファンクション)ボタンで行う。

 また、「DC20」では小型化とのトレードオフか、撮影モードダイヤルが省略され、「P(応用撮影)/AUTO(オート)/SCN(スペシャルシーン)」のモードスイッチと、「FUNC.」ボタンによる機能選択メニュー呼び出しの併用で対応していた。しかし、「DC40」ではモードダイヤルが復活したため、簡単に撮影モードを切り替えられる。

photo ボタンの数は多いものの、目的別にまとめられているため、混乱してしまうことはなく、また、以前よりも押しやすくなった。ただ、左下にある小型ジョイスティックは、あいかわらず使いにくい
photo カメラ設定やシステム設定などを変更したい場合は「メニュー」ボタンを押す。ズームスピードは、デフォルトではズームレバーの押し具合で変わる可変速に設定されているが、固定速度(ズーム1/2/3の3種類)も選べるようになった
photo カメラモードで「FUNC.」ボタンを押すと、撮影品質の選択など、さまざまな機能メニューを呼び出せる
photo 再生モードで「FUNC.」ボタンを押すと、動画の分割やシーンの消去などが行える

 気になる点を挙げるとすれば、反応速度だろうか。電源を入れてから撮影が可能になるまで、ディスクを交換した際には24秒、それ以外の場合でも7秒程度の待ち時間が生じてしまう。ほかに、再生モードでのサムネイル一覧の表示や、操作への反応もやや鈍い。

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