発売日:2006年3月21日 価格:4725円 発売元:東映ビデオ 上映時間:86分(本編) 製作年度:1974年 画面サイズ:シネマスコープサイズ・スクイーズ 音声(1):ドルビーデジタル/モノラル/日本語 |
どうです、行きました? メイドの眼鏡屋さん。カフェ、美容室(もえシャン)に続き眼鏡屋ですよ。で、次の「萌え」を考えました。それは――ダメな俺を助けに来てくれるカンフー着の妹。そんなどうでもいいことを考えさせてくれる1970年代ザックリ系東映アクション映画「女必殺拳」をご紹介いたします。
なぜ今「女必殺拳」を観なければならないのか
本作再評価に貢献したのは間違いなくクエンティン・タランティーノ監督です。「レザボア・ドッグス」衝撃後の、ハリウッドメジャーデビュー作ともいうべき「トゥルー・ロマンス」(脚本)。その中で、主人公クラレンスとアラバマが出会う映画館でかかっていたのは「激突! 殺人拳」「殺人拳2」「女必殺拳」の3本立てでした(1994年刊「トゥルー・ロマンス」ノベライズ所収「タランティーノ・スーパー大辞典」より)。
タランティーノ作品の元ネタのひとつとして知られる「女必殺拳」。その本家のとんでもない実力を、まあ余程ヒマなときにでもご覧くださいませという感じなのですが……。
とはいっても「キル・ビル」熱もすっかり冷めてしまった今日この頃。ヒマを返上して本作をチェックしなければならない、もうひとつの理由、それは――志穂美エッちゃんの可愛さに萌えとけ! なのです。
JAC(ジャパン・アクション・クラブ)の秘蔵っ子として「キカイダー01」のビジンダーなどを経て、初主演に大抜擢となった本作。前半は紺色に深紅のステッチの入ったピシッと締まったカンフー着で登場。後半は純白の衣装がまぶしいッス。肌の露出はほとんどなし。でもキレのいいアクションで身体美を表現していて、さすがです。
ちなみに続編「女必殺拳 危機一発」のジャケ写ではホットパンツ姿だったりして俄然期待してしまうのですが、それはジャケ写のみ。本編はあくまでカンフー着で通しています。そんなストイックな身体美と可愛らしいルックスが相まって、アクション女優・志穂美悦子の魅力が炸裂しております。特に私めはエッちゃんの尖ったアゴのフォルムが好きです。ってそんなこたあ、どうでもいいか。
志穂美悦子が演じる李紅竜の役どころは、麻薬捜査のため潜入した敵のアジトで囚われの身となってしまった兄を救うというもの。紅竜は単身、アジトに乗り込みバッタバッタと悪者を倒します。
そのときの表情がいい。千葉真一仕込み、ブルース・リーへのオマージュっていうんですか、倒した達成感よりも人を殺めた悲しさがにじみ出たような、あるいはマズい中華料理屋でビミョーな味の餃子をひとくち食べたときのような顔(本作ジャケ写の千葉ちゃん参照)なのです。
バトルロワイアルな描写も独特にイケています。敵は仮面ライダーの怪人ばりに次々と刺客を送り込んでくるのですが、機に臨み変化に応じやっつけます。ヌンチャクの使い手・蒼心流武術スピンゲルからはあっさりヌンチャクを奪い撲殺。鎖ガマの使い手も同様に武器を奪われ脳天直撃。スピアガン(水中銃)の男は手刀で銃を落とされたにもかかわらず、不敵な笑みを浮かべているうちにやっぱり銃を取られて撃たれちゃいます。
もちろん、素手で闘うカンフーアクションも見ものでして「必殺拳」だけに、スゴイことになっているのですが、その辺は「男の死にざま」に絡めて後述いたします。
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