このPowerShot A700の試用期間がちょうどIXY DIGITAL 800 ISと重なったので、2台で同じシーンを撮影してみた。どちらも1/2.5インチの有効600万画素CCDであり、発色の傾向やノイズレベルはほとんど変わらない。最近のキヤノン機に共通したメリットとして、オートホワイトバランスに安定感があり、押すだけのフルオートで見栄えのいい画像を得られる点も、両機とも同じだ。
ただしレンズが異なるので、シーンによっては画質に差が出る場合も当然ある。IXY DIGITAL 800 ISでときどき気になった、逆光時のハレーションや画像周辺部の解像感の低下は、PowerShot A700ではほとんど見られない。わずかな違いとはいえ、いくつかのシーンではPowerShot A700のほうが画質が上という予想外の結果だった。
画質のカスタマイズとしては「マイカラー」機能が用意される。彩度やコントラストを高める「くっきりカラー」、より自然な色合いになる「すっきりカラー」、肌色のみを調整する「色白肌」や「褐色肌」など9モードを切り替えることで、狙いに応じた発色で撮影できる。
これほど機能や装備が充実していて、実売3万円台の価格は非常にお買い得だ。テレ側210ミリ相当の光学6倍ズームなのに手ブレ補正機構がないことが最大の弱点だが、それにさえ目をつぶれば、いや、ぶらさずにシャッターを押す気合いと根性があれば、十分に満足できるカメラといっていい。
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