操作性の細かい部分で気になったのは、測光モードとドライブモードの各専用レバーにロック機構がないため、使用中にモードが不用意に切り替わってしまう場合があったこと。また、AF補助光の照射部がボディ前面の端にあり、左手でふさぎやすい。暗所でAF撮影する場合は気をつけて構えたい。
便利に感じたのは、ポップアップ式の内蔵ストロボが2段階に開くことだ。OPENボタンを1回押すと発光部が上向きに開くので、ストロボ光を天井などに反射させて、ソフトな光質で撮影できる。もう1回押すと完全に開き、通常のストロボ撮影となる。
付属する標準ズームは、光学式手ブレ補正機構「MEGA O.I.S.」を搭載した「ライカDバリオ・エルマリート14-50mm/F2.8-3.5 ASPH.」である。これを付けた場合、バッテリーやSDメモリーカードも含めた使用時の総重量は約1,100グラム。ずっしりとした手ごたえがあり、手軽なスナップ用に持ち出す気にはなれないが、アナログ風の操作感と同じく、撮ることを意識させる重さだ。
レンズには絞りリングのほか、ズームリングとマニュアルフォーカス用のフォーカスリングを装備する。マニュアルフォーカスの感触は、最良とはいえないが、ピント調整をモーターで行うパワーフォーカス式にしては比較的悪くない。
手ブレ補正については、レンズ鏡胴部のOISスイッチでオン/オフの切り替えができ、メニュー画面から、常時補正が作動するMODE1と撮影時に補正が働くMODE2の選択ができる。MODE1を選んだ場合、ソニーやペンタックスなどボディ内で手ブレ補正を行うデジタル一眼レフ機とは異なり、補正の効果がファインダーの表示に反映する。このことはレンズ側手ブレ補正のメリットといえる。
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