ボディ内に侵入したゴミやホコリへの対策としては、撮像素子の手前に「スーパーソニックウェーブフィルター」を設け、秒間3万回の超音波振動によって付着した塵埃を振るい落とすことができる。この「ノンダストシステム」は、オリンパスの「ダストリダクションシステム」と同種のものだ。安心してレンズ交換を行える。
そのほか、ホワイトバランスの微調整、ISO100〜1600の感度設定、秒間3コマの連写モード、リアルタイムのヒストグラム表示などの機能を備える。メニュー画面からは、RAWとJPEGの同時記録、アスペクト比の切り替え、画質調整、色空間の選択、長時間露光時のノイズリダクションなども設定可能だ。
中級者以上をメインターゲットにしているため、シーンプログラムモードなどビギナー向けの機能はない。ただし中級者以上といっても用途や使い方は人それぞれだ。アナログ感覚の操作性になじめるかどうか、ライブビューにどれだけメリットを感じるかが本モデル評価の分かれ目になる。
わたしとしては、ライブビューを生かしてスナップ撮影を楽しみたい。だが、そう考えると付属の標準ズームが大きくて重いのがネックになる。手ブレ補正があり、開放F値が比較的明るく、広角から中望遠域をカバーする利便性の高いレンズであることは認めるが、ほかのレンズを使いたいのはわたしだけではないはずだ。
せっかく使いこなし甲斐のある面白いカメラなのに、標準ズームとのセット販売のみなのは残念でならない。今後いつボディ単体やレンズ単体の販売が行われるかは不明だが、このままではレンズ交換ができるデジタル一眼レフ機としての意味や、オープン規格であるフォーサーズシステムである価値が半減だ。
ボディだけを買いたい人と、レンズだけを買いたい人が都合よく友人知人内にいれば、二人で共同購入するのがいい。その際いくらずつ負担するか、もめないように。
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