DVDレコーダーランキングはソニーの3in1タイプ「RDR-VX30」がトップ。台数ベースでの集計となっている関係で、比較的低価格なモデルが上位に入るだろうとは想像していたが、DVD/HDDタイプの低価格モデルではなく、3in1タイプがこれほど(10機種中5機種 RDR-VX30/AK-V100/DMR-EH73V/DV-TR11/DMR-EX100/RDR-VH85)を占めるとは思わなかった。
また、ランクインしたモデルの仕様を確認してみると、デジタルチューナー非搭載の機種が多いことにも気が付く(10機種中7機種)。そこから想像すると、VHSデッキの必要性がまだ高く、地上デジタルチューナー非搭載でも構わないと考える――つまり、DVDレコーダーを初めて購入するユーザーがまだまだ多いことがうかがえる。
2位の東芝「RD-XD71」はランクインした数少ないミドルクラスの製品。デジタルチューナーを1基搭載しており、HDDへデジ×アナのW録画を行える。HDD容量は200Gバイトで、地上デジタル放送だと約25時間しか録画できないが、アナログ放送の視聴がメインのユーザーならばあまり問題はないはずだ。
シャープの32V型「LC-32BD1」が1位に輝いた。同社製品はLC-32BD1のほかにも4製品がランクインしており、AQUOSブランドの強さが窺える。このランキングは販売された台数をもとに順位付けされたものであることは既に述べたが、高額商品である32型の製品が液晶テレビランキングの1位になること自体、驚きに値する。
AQUOSを追いかけるのが、ソニーのBRAVIAだ。BRAVIAは2005年9月に32V以上の大画面テレビとして市場へ投入された(その後に26V/23V/20Vのミドルクラスの製品も追加されている)製品群だが、ランキングには広域帯バックライトシステム「ライブカラークリエーション」を搭載した「Vシリーズ」の2製品が登場しており、まずまずの成功を収めたといえるだろう。
シャープは「亀山パネル」でクオリティをアピールしながら、レコーダーやオーディオシステムとの連携を容易にする新機軸「AQUOSファミリンク」で囲い込みを図る作戦に出ている。
一方、ソニーはいまだ動きを見せていないものの、DVD/HDDレコーダー「スゴ録」やPSP、ロケーションフリーなどテレビに関連する製品群を数多く擁しており、これらを連携させた提案をしてくる可能性もある。
最近の液晶テレビランキングを見ても、しばらくの間は“AQUOS”に挑む“BRAVIA”という構図が続くものと思われるが、「ビエラ」シリーズを擁する松下電器産業もこの状況を黙ってみているとは考えにくい。年末商戦に向けて、まだまだ競争は過熱しそうだ。
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