撮影モードは、プログラムAE/シャッター優先AE/絞り優先AE/マニュアル露出の4つを装備し、グリップの前後2カ所にあるコマンドダイヤルでシャッター速度と絞りの調整ができる。AFは11点の測距点があり、暗所でもてきぱきと作動する。ファインダーは倍率0.94倍、視野率95%のペンタプリズム式で、視認性は良好。このあたりはD200の同等の性能で、中級クラスのデジタル一眼レフ機として満足できる内容だ。
ただしD200の売りのひとつである信号処理の4チャンネル読み出しには対応せず、連写スピードは見劣りする。FinePix S5 Proの連写は、ダイナミックレンジ100%の場合に最高秒間3コマで、100%以外の場合は秒間1.6コマとなる。つまり広ダイナミックレンジを生かそうと思えば、連写はあきらめるしかない。
画像の書き込みも高速とはいえない。80倍速のトランセンド製4GBカードを使ったテストでは、JPEGの最高画質の画像を7枚連写すると(ダイナミックレンジ400%を使用)、その書き込みが終わるのに約9秒かかった。その9秒間でも、バッファメモリが空けば順次続けてシャッターを押せるが、書き込み中に再生モードに移行したり、メニュー画面を表示したりはできない。スポーツ撮影など短時間に多くの枚数を撮る使い方には向かないだろう。少しでも快適に扱うには、なるべく高速なカードを利用したい。
もうひとつD200と大きく違うのは、メニューの操作系だ。背面のボタンの数やデザインは同じだが、左に並んだボタンの機能の割り当てが異なる。FinePix S5 Proでは、撮影および再生メニューはMENUボタンから、詳細設定を行うセットアップメニューはSETUPボタンからそれぞれ呼び出すようになっている。
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