モードダイヤルには通常の撮影モードとインテリジェントISO感度モードに加え、かんたんモード/シーンモード1/シーンモード2/メモモード/プリントモード/動画撮影/マクロモードが用意されている。シーンモードが2つあるのが特徴的。シーンモードの風景モードとポートレートあたりを設定しておくと、旅先で風景と人物スナップをダイヤルを切り替えるだけでいいので楽だ。
相変わらずちょっと謎なのがモードダイヤルにマクロモードが用意されている点。実はは標準モード以外ならばワイド端で5センチ、テレ端では1メートル(テレ端以外では2メートル)まで寄っての撮影が行える。積極的にマクロモードに切り替える必要はないだろう。
インテリジェントISO感度モードでもマクロ撮影も可能だが、このモードではスローシャッターとEX光学ズームを含むデジタルズームが利用できないのと、ISO感度を明示的に設定することができない。万能に近いモードだが、さすがにこのモードだけで全機能が使えるわけではない。
ホワイトバランスや連写モード、AF、露出補正値など、ほとんどの機能は標準/マクロ/インテリジェントISO感度のいずれかで設定すると、その他のモードに切り替えてもそのまま設定が継続されるので、普段はインテリジェントISO感度モード、スローシャッターでマクロ撮影をしたい場合はマクロモード、といった具合でモードダイヤルを切り替えながら使うといいのかもしれない。
ちなみに、TZ3ではシャッタースピードや絞りを自分で設定することはできず、自動的に適切な設定になるが、通常は1/8秒までのスローシャッターにしかならず、そういった場合はフラッシュを発光させるかISO感度を上げて露出不足を補う。これは恐らく手ブレを抑えるための配慮だろう。それ以下のシャッタースピードで撮影したい場合は、メニュー画面から1秒までのスローシャッターを設定できる。インテリジェントISO感度ではこれが設定できない(1/8秒までしか下がらない)わけだ。
「旅カメラ」としての機能は相変わらず継承されている。プリセットされた32の時間帯から選ぶだけで時刻を設定できる「ワールドタイム」や、旅の出発日を設定すると、撮った写真に「○日目」といった形で旅の日程が分かる「トラベル日付」に加え、新たに「メモモード」が追加された。これは、旅行先の地図やガイド情報、時刻表などを撮影してあとから確認するための機能で、内蔵メモリの専用フォルダに保存され、撮影画像とは別に保存されるので、探す手間も省ける。
TZ3は、なんといっても28ミリという広角撮影が可能になったのが特徴だ。望遠側をばっさりと切る羽目にはなったが、広角撮影が撮れる方が多くの人が便利に使えるはずで、何よりもうれしい変更点。レンズバリアも装着し、スペック的にはほとんどスキがない。今はやりの顔認識に対応してくれれば、スペック的には完璧ではあったのだが。いずれにしても「奥様」ばかりでなく、だれでも使って楽しく便利なカメラだ。
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