FX55の一番の面白さはその充実した「おまかせ系」機能だ。撮影時、カメラが自動的に最適なセッティングにしてくれようとする。
従来のフルオートにかわって用意されたのが「おまかせiA」。これにしておけば、自動的に5種類のシーンを判別してくれるのでユーザーはただカメラ任せでシャッターを押せばいいというわけだ。かつてコニカミノルタのDiMAGEシリーズも同様の機能を持っていたが、FX55の方がより明示的に各モードに切り替わってくれて役立つ。
iAモードにしてカメラを被写体に向けると、シャッターを半押しにしなくても「おまかせiA」が働いて、被写体のチェックやAF動作を始めてくれるのもよい。おかげでシャッタータイムラグも短くて済む。
発表会での説明や使用感から想像すると、顔認識機能が働いて顔を見つけると「ポートレート」、周辺が十分明るい状態でAFが無限遠になると「風景」モード(室内など暗いところでは風景にはならない)、被写体が近くにあるときは「マクロ」モード、暗い場所では「夜間ポートレート&夜景」モードとなるようだ。さらに、それ以外のときでも動き認識ISO感度コントロール(インテリジェントISO感度)が働くため、それをあわせて松下では「5つのシーン」といっている。
実際には「顔認識」+「シームレスマクロ」+「動き認識ISO感度コントロール」+αなわけであるが、それをひとつに上手にまとめて「おまかせiA」って名付けたところが家電メーカーらしいところで、今の時代、このくらいまでできて初めて「デジカメのフルオートモード」と呼べるんじゃないかと思う。
ヒット率も……人物じゃないものを「顔」と判断してしまうこともあったが、多くのケースでは問題ないだろう。日常的な用途では「おまかせiA」だけで事足りそうだ。
顔認識は後発だけあり、非常に高速で顔が多少斜めでもちゃんと認識してくれる。これは使えるレベルだ。
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