新世代フォーマット時代のAVセンター完成形――ヤマハ新AVアンプ「DSP-AX3800」(2/3 ページ)

» 2007年10月01日 00時00分 公開
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HDMI音声の品質向上とPure Directの進化

 DSP-AX3800/AX1800をテストして、最初に感じたのがHDMI音声の鮮度がグンとアップしていることだ。元々、ヤマハのAVアンプはHDMI音声の品質に定評があったが、今回はそれがさらに強化されている。

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 HDMIでの音声伝送は、原理的には“低音質”ではないと言われている。しかし、実際には超高周波の映像信号を扱う回路と、信号から音声信号を分離してオーディオ信号へと再構築する回路を同一IC上に実装しているため、レシーバICから出力されるオーディオ信号の質が低くなりやすい(主に映像信号の周波数の高さや信号の暴れ具合に依存して音は変化する)。

 レシーバICに関してはAVアンプ側はほとんど関知できないが、しかし、そのICチップを気持ちよく動かしてやれば(電源やグランドの強化で、映像信号による揺れが音声信号に影響しにくくなるよう工夫してやれば)、音質を改善することができる。

 おそらくヤマハはHDMI対応を始めた当初からこのことに気付き、対策を施していたのだろう。最初のモデルから意外にHDMI音声の質が高く、驚いたのを覚えている。スタートが早かった分、ノウハウを蓄積する時間的余裕もあったのか、DSP-AX3800/AX1800ではさらにHDMIでの音質に磨きがかかってきた。加えてデジタル音声信号のジッター低減回路を組み込んで、HDMI音声の質をさらに高めた。

 そのHDMI端子は4入力をサポートしており、バージョンはHDMI 1.3aに対応。各種HDオーディオストリームのデコードに対応しているのはもちろんだが、アップスケーリング品質の評価が高いアンカーベイテクノロジ製のスケーラLSIと、新規開発のI/Pコンバータを搭載。アナログ、デジタルともにSD品質の映像を最高1080pにまでアップコンバートする機能を持つ。

photo DSP-AX3800に搭載されたビデオボード。最新のHDMI 1.3aに対応

 こうしたHDMI周りのグレードアップに加え、非常に印象的なのがPure Directの進化である。

 本来のPure Directは、アナログ音声ソースの良さをそのまま活かすため、デジタル化せずに純粋なアナログアンプとして動作させ、不必要な電源をオフにする機能だった。音質を高めるには非常に効果的な機能だが、残念ながらHDMIが主流になってくる新世代のAVシステムでは、その真価を発揮しにくい。

 そこで昨年から段階的にデジタル音声でのPure Direct技術が導入され、DSP-AX3800では完成形とも言える領域にまで達している。

photo Pure Direct回路は、高音質で定評のあるパーツで構成(DSP-AX3800)

 内部の電源回路を細かく分割し、機能モジュールごとに電源のオン/オフを自在に制御可能とし、アナログ入力時はもちろん、HDMI音声、SPDIF音声の場合にも、それぞれ必要な回路のみに電源を入れ、最短距離でパワーアンプにつなぐ新世代のPure Direct設計となった。

 従来、HDMI音声入力時はPure Directをオンにできなかった(音声が消えてしまう)が、新しいPure Directではどんな入力ソース時も最大限に高音質な経路での動作が可能になったのである。

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提供:ヤマハエレクトロニクスマーケティング株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2007年10月31日