基本性能や機能は前述したISO感度やAF機能を含めてDIGIC4を搭載したキヤノンの秋モデル共通仕様だ。各種ISO感度コントロール、顔認識機能、暗部補正機能、豊富なシーンモードなどなどが搭載されている。
暗部補正は結構強力で、暗部をかなり持ち上げてくれる。露出補正をマイナスにして暗部補正を使えば、擬似的にダイナミックレンジが広げた撮影も可能だ。逆に暗部をぎゅっと締めたいときはオフにすべし。
「全部入り」モデルだけあり、マニュアル撮影機能も充実。絞り優先やシャッタースピード優先AE、マニュアル露出も可能。マニュアルフォーカスにも対応している。細かいパラメータ変更は十字キーの周りにあるコントローラーホイールを使う。これを回すことで露出補正やISO感度変更が手早く行える。
ただ、SX10 ISのホイールは「IXY Digital 3000 IS」などと同じクリック感がないタイプ。誤操作を防ぐためか、回してからそれが反映されるまでちょっと間がある。ひと目盛だけ動かしたいとき(1/3段だけ補正したいとか)は、補正しそこねたり、しすぎたりしちゃう。ハイエンドモデルの「Powershot G10」はクリック感のあるホイールで1クリック分回すとちゃんと反応してくれるので、S10ISでもそっちを採用して欲しかったなあと思う。
で、SX10 ISは細かい機能が実に多い。そのほとんどは手軽にアクセスできるFUNC.メニューではなく、MENUキーを押す撮影メニューに入っている。毎回そこにアクセスするのはちょっと難儀。
そこで「マイメニュー」が用意された。よく使う機能を5つまで登録できる機能ですごく便利。これと、イージーダイレクトボタンへのショートカットを組み合わせれば、手早く好きな設定に切り替えることが可能だ。
いかに自分が使いやすいようカスタマイズするかがSX10 ISを快適に使えるか否かの分かれ目になるだろう。個人的にはショートカットには暗部補正を割り当てるといいかと思う。
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