AirH"128Kの実力を徹底検証──複数のロケーションでチェック(3/5)

【国内記事】 2002年2月26日更新

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ロケーション2──昼時の城南島海浜公園

 2つめのロケーションは東京都大田区城南島にある東京湾に面した城南島海浜公園。海に面していることから通話エリアの切れ目であり,工場街で基地局の密度もそれほど高くないはず。ある程度,地方部を意識したロケーションだ。


カーナビの地図だとこんな位置。飛行機と鳩と雀と猫が同居するある意味平和なところで,通話可能エリアの端でもある。しかしこの時期はまだ寒い

 AH-G10のメンテナンスコマンドでは通信可能な基地局数が5で,アンテナレベル5が1つだけ。2つはアンテナレベル2であり,安定して通信可能な基地局は3つと想定できる。MC-P300での電界強度は33〜45だ。


左がP300,右がAH-G10の捉えた基地局数と電波強度

 32Kbpsパケットでの接続ではAirH"が28Kbps,bモバイルが24Kbpsと,32Kbpsパケットとしては十分な通信速度。至近の基地局としっかり通信ができているのだろう。


32KbpsパケットSPEED TESTでの結果。左がbモバイル,右がAirH"

 128Kbpsパケットでは「SPEED TEST」で最高が42Kbps,最低が26Kbpsとなった。AirH"とbモバイルで大きな差は見られないが,ロケーション1と比較すると大幅に受信速度は低下している。いくつの基地局と通信しているかは正確には把握できないが,電波状態の悪い基地局に引きずられているのだろう。


128KbpsパケットSPEED TESTでの結果。左がAirH",右がbモバイル

 「Boradband Network Report」では最高が47.11Kbps,最低が42.56Kbpsとなった。ロケーション1とは「SPPED TEST」との受信速度が逆転している点が面白い。これも電波状態が左右していると思われる。送信速度はAirH"が23.95bps,bモバイルが21.64Kbpsとなった。受信速度を考慮すれば妥当といえる通信速度だ。


Broadband Network Reportの受信速度結果。左がAirH",右がbモバイル


Broadband Network Reportの送信速度結果。左がAirH",右がbモバイル

 ロケーション2は基地局密度がそう高くない場所だけに通信速度は奮わない。理由として想定できるのは2つある。

 4つの基地局と通信しているが電波状況の悪い基地局との通信が悪影響を与えているか(おそらく各基地局には均等にデータが割り振られるので,電波状態が悪くデータの到達が遅い基地局との通信に足を引っ張られる),あるいは電波状態の悪い基地局を切り捨てて2つの基地局としか通信していないのかだ。なんにせよロケーション2程度の電波状態では,32Kbpsパケットの倍程度のスループットしか期待できないようだ。

 ドコモのPHSでの「P-p@c」での接続は受信が58Kbps,送信が56.81Kbpsと,やはりPIAFS 64Kbpsの理論最大値である58.4Kbpsに限りなく近い。公園の程近い位置に基地局があったからだが(ドコモの場合,基地局は多くが道路沿いなので,そう広くない公園などではこういう例は多い),電波さえ届けば安定して速い。


P-p@cでのSPEED TESTでの受信速度とBroadband Network Reportの送信速度結果


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[坪山博貴,ITmedia]

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