ツーカーの切り札「TT21」をチェックする(3/4)
高感度のCCDは,暗所にも強いTT21には,J-フォンの写メール端末の多くに採用されているCMOSセンサーではなく,より感度の高い(CMOSの4〜5倍)CCDセンサーを搭載している。そのため,屋内の暗所での撮影にも比較的強い。 東芝お得意のモバイルフラッシュは付いていないため,さすがに夜間の野外などでの使用には難がある。ただ室内での使用に限れば,5段階の明るさ調節をうまく活用することで,そこそこ明るく,はっきりした写真が撮影できる。 さらに,TT21のカメラは最大4倍のズーム機能も搭載している。ただし,このズームはデジタルズームなので,4倍にしたときの画質は等倍と比べるとはるかに粗くなってしまう。 実際の使用時には,上記に挙げた特性をよく理解した上で,撮影シーンや撮影方法を選べば,携帯電話に内蔵されたカメラとしてはハイレベルな画像が撮影できるだろう。
左上から標準,右上が2倍,左下が4倍。10万画素だけあって,デジタルズームしていくと荒くなっていくのが分かる
こちらは35万画素のCMOSセンサーを搭載した,J-フォンの「J-SH51」で撮影した画像。はっきりと比較できるサンプルではないが,屋外で撮影したにもかかわらず感度が不十分。また,黒いところが飛んでしまっているなど階調もうまく出ていない。両者の感度の違いは,並べて夜景を撮影してみるとよく分かる。CMOSセンサーではシャッタースピードが遅くなるため,手ぶれなどの影響が激しいが,CCDでは夜景でも問題なく撮影できる
カメラ画面。シャッターは決定ボタンのほか,側面のボタンも利用できる。飾りフレームを表示したまま撮影することも可能で,“遊べる”という点では魅力的だ
メールとWebの使い勝手TT21では,ほかのツーカー端末同様,EZweb@mailとスカイメールの2つのメールサービスが利用できる。そして,それぞれのメールボックスは独立している。 特筆すべきは,その両方のメールボックスに対して,メール振り分け設定が可能ということだ。もちろん,メールフォルダも各メールボックスごとに用意されているので,メールが混在することはなく,逆にいえば一括で管理することもできない。 個人的には,メールボックスが共用であったほうが,メールを整理する上で便利だとは思うのだが,このメール振り分け設定を活用することで,不満は解消された。 また,メール受信時にマルチファンクションキーを押すと表示される「お知らせ一覧メニュー」の使い勝手も良好だ。例えば,特定の人からのメールを,フォルダ5に振り分けるよう設定してあったとしよう。お知らせ一覧メニューから,スカイメッセージなり,Eメールなりの未読閲覧を選択すると,次の画面で表示されるフォルダ一覧で,自動的に選択されているのがメールが振り分けられたフォルダとなるのだ。 つまり受信メール振り分け時に,未読メッセージを閲覧するための操作が,マルチファンクションキーの決定ボタンの連打だけで済むわけである。メール振り分け「だけ」が可能な機種が多い中,ユーザーの使い勝手が考慮されているこういった点は,もっと評価されてもいいのではないだろうか。
Web機能の使い勝手については,特筆すべき点はほとんどない。決して悪い意味ではなく,28.8kbpsのパケット通信に対応しており,かつ,画面の描画やキャッシュの展開もなかなか速いという,2G携帯に求められている機能をほぼ無理のない形で実現しているからだ。 そのほかのソフトウェアの作りに関しては,多くを「TT11」から継承している。TT11のレビューに関しても参考にしてほしい(2001年11月の記事参照)。
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