J-フォン一般Javaアプリ開発者インタビュー(2)Javaアプリはiアプリに迫れるか? パケット対応端末で可能となった“一般Javaアプリ”の開発者に,J-フォンのJavaアプリの魅力と課題を聞いた。(毎週水曜日更新)
パケット対応端末の登場に伴い,J-フォンでも,一般の開発者が制作したJavaアプリのダウンロードが可能になった(2001年11月の記事参照)。アプリサイズが100Kバイトと大きく,2Dスプライトや3Dポリゴン,待ち受けなどさまざまな機能を備えるJ-フォンJavaアプリには,どんな魅力と課題があるのだろうか。 スパイシー・ベクターのJアプリ★ゲットに登録された一般Javaアプリの開発者に,メールにてインタビューを行った。
紹介したJavaアプリはJアプリ★ゲットからダウンロードできます(ダウンロードページ)
Q1 ゲームのホネの部分だけ抜き取れば,iアプリでも作れると思いますが,Javaアプリの魅力は何といっても大容量による“表現力”に尽きると思います。 また端末のデバイス,リソースへのアクセスに対して自由度を与えてもらえたら面白くなると思います。既に,単なる携帯電話という枠組みを大きく越え,マルチメディア,コミュニケーションデバイスとして,十分何かができる水準まで達していると考えています。 Q2 メニュー項目の立て方にやや苦労しました。メニュー項目などはMIDPのほうである程度デフォルトの実装がされているのですが,これをカスタマイズしたり,よりビジュアルな操作性の追求を検討しました。 また端末に実装されたフォントではなく,オリジナルなフォントを作成したりといったことをしています。そのほかにはエミュレータと実機の検証の差異があります。エミュレータはよくできていて,基本的なデバッグは完了できますが,それでも実機との差異は出てきます。自分の場合は画像関連で,上記のような苦労をしました。 Q3 果物の組み合わせで得点が全く異なります。高得点を狙うには,カゴの操作にスピードとテクニックが要求され,簡単な組み合わせだと得点が低いというトレードオフを生じさせています。 今後は対戦モード,HTTP接続によるランキング表示などを付加していきたいと思います。そのほか細かな改良は随時行っていく予定です。
Q1 端末機の機能が高いことと,100Kバイトまでのサイズが許されているので,サイズを気にせずにアプリを作成できること。 Q2 Javaアプリ全体というわけではないが,スタンドアロンのアプリ以外は事実上作成できないのは辛い。審査があるのは仕方ないと思うが,ネットワーク型のアプリケーションに関して作者側からお金を取るシステムでは,作者の制作意欲がそがれてしまう。結果的にJavaアプリの盛り上がりに水をさす結果になる。いろいろ内情もあろうが,このあたりが改善されるとうれしい。 Q3 特にないが,音楽関係やスレッド周りなどでエミュレータがおかしな動作をすることが多かった。ただしこれに関してはこちらの開発環境が悪いのかもしれないので,エミュレータの不具合とは単純に言い切れない。
Q1 まず,iアプリと比較すると最大100Kバイトという容量です。iアプリでは10Kバイトの制限のため,サイズ縮小に,いろいろ苦労しました。あとは着信履歴や,位置情報などの情報が使える点と,バイブレーション機能です。iアプリでは未だにバイブレーション使えない機種がありますから。 Javaアプリという点では,「自分の作ったソフトが携帯電話で動く」こと。当たり前のことなのですが,初めて動いた時って必ず感動します! Q2 実機の動作確認で動かなかったこと(笑)。エミュレータでは動いたんですよ! 結局,実機を入手して調整したんですけど,いろいろ不具合がありまして……。ココでも苦労しましたね。不具合を調整する前のバージョンが公開されてなかったのは,結果的にはよかったです。 Q3 Windowsに付属しているお馴染みのゲームなので,気軽に遊んでほしいですね。iアプリ版で大好評の,「インターネットランキング」と「難度変化」には当然対応する予定です。また近日公開予定ですが,見た目にも楽しめるマイナーチェンジ版を作成しています。
Q1 iアプリではただの携帯小型Javaという感じですが,J-フォンでは着信の情報などにアクセスできるので携帯ならではアプリを作ることができそうなところが魅力です。開発者としてはMIDPの拡張であるところが,オープンっぽくて何となく安心です。 音の出せる待ち受けアプリを作りたいのですが,待ち受けアプリにしてしまうと着信時に音を出せない仕様のようです。これを可能にしてほしいです。後はちょっと触ってみたいだけですが3Dポリゴンの情報の公開も希望してます。 Q2 MIDPアプリケーションとして作ったので,開発そのもので苦労した点は特にありません。ただ実機を持っていないので確認ができずちょっと心配でした。iモードでは,動作確認依頼できる掲示板を使いソースコードと引き換えで確認して頂いたのですが,いまのJアプリ★ゲットではテストのパスワードは開発者としてのものと同じなので,よほど親しくない限りテストしてもらうことはできません。個人で全機種持つことは極めて珍しいと思うので,開発段階でも多少の公開ができるところがあればと思っています。 Q3 実はこのバイオリズムはいわば習作ですので,特にアピールする点はありません。大反響ならば別ですが機能追加も今のところ考えていません。今後の予定としては待受けの時計(3月31日申請中)と,着信情報より着メロを生成するアプリを開発中です。
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