テレビでプレゼンテーションも〜「Pocket Presenter」インプレッション(2/2)
プレゼンテーションには、Pocket PC側にある画像ビューワソフト「EasyViewer」を使う。JPEGファイルが保存されているフォルダを開き、[ツール]メニューの[プレゼンテーション]を選択すると、自動的にEasyViewerがプレゼンテーションモードになり、外部ディスプレイにスライド画像が表示される。もし、Pocket PCの画面上でスライド画像が横向き(ランドスケープ)に表示されている場合は、自動的に縦向きに修正されてディスプレイに表示される。 スライド画像の移動は、Pocket PCの本体ボタンもしくはPocket PCの画面上に表示されるツールバーのボタンを使って行う。前表示、次表示のほかに、リストから直接指定する方法が用意されている。 また、Pocket PCのスタイラスペンを使って、スライド画像に線や文字をリアルタイムに手書き入力することが可能だ。プレゼン中に、太さや色を変えながら、注目させたい箇所に線や印を付けたり、コメントを書き加えたりといったことができる。
気になるPowerPointファイルのプレゼンテーションの再現性は、残念ながら低い。文字、イラスト、図など画像化できるものは忠実に表示されるが、アニメーション、サウンド、画面切り替えなどの特殊効果は一切再現されない。リンク、マクロ、アドイン、ActiveXコントロールなども同様だ。 簡単にPocket PC上でPowerPointのスライドが表示されることは評価するが、PowerPointが本来持っている多彩なプレゼンテーション演出機能を使えないのは、かなり厳しい。 このため、特殊効果を多用しているPowerPointファイルほど、プレゼンテーション本来の魅力を半減させることになる。対応策も特にないので、ユーザーはある程度割り切って使うしかない。
プレゼンテーション以外にも、「Pocket Capture」を利用することで、Pocket PCのスクリーンを大画面に出力して操作するような使い方もできる。 画面表示のタイムラグやちらつきなどもほとんどなく、Pocket PCにキーボードをつなげば、PCライクな環境を構築することも可能だ。オフィスや自宅など、移動する必要性がないときは、小さなディスプレイに向かってチマチマと操作せず、大画面に向かって操作してみるのも面白いだろう。 また、外出先で撮影したデジカメ画像をその場で整理したり、大量の画像ファイルをPocket PCに保存して持ち歩くことが多いユーザーは、「EasyViewer」を純粋に画像ビューワとして利用してみても便利だ。
Pocket Presenterは、プレゼンテーションをするためだけにノートPCを持ち歩いているような人には魅力的な製品だ。カード本体(ケーブル含む)の携帯性に不満は残るもの、それでもあの重たいノートPCを携帯しなくて済むというメリットを考えると、検討の余地は十分にある。 ただ、PCで作成したPowerPointファイルを、Pocket PCでも忠実に再現したいユーザーには、お勧めできない。さすがに、いまやプレゼンテーションの代名詞的存在になっている“PowerPoint”のファイルを、そのまま読み込んで表示できないのはツライところ。ここはビューワソフトのバージョンアップに期待したい。 関連記事新潟キヤノテック、「Pocket Presenter」をリモコン対応に 関連リンク 新潟キヤノテック [佐野直樹, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 前のページ | 2/2 | 最初のページ モバイルショップ
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