Mobile:NEWS 2003年10月17日 06:35 AM 更新

折りたたみデザインのフェイズ2へ〜ソニエリ「A5404S」(3/3)


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au向けソニー・エリクソン端末初の「メガピクセル」

 A5404Sは、同社のau向け端末で初めてメガピクセルカメラを搭載した。といっても、“メガピクセルカメラを載せました!”と主張する見せ方は敢えて避けた。

 「とにかく“薄く”から始まっている。カメラ、カメラ感をできるだけ出さないように」と商品部の松野浩一係長は、搭載時の苦労を話す。背面の1.1インチカラー液晶と共に黒くゾーニングされた130万画素CCDは、ガラスレンズを使い、マクロ切り替えモードも備える高機能なものだ。

 細かなこだわりがうかがえるのは、白色LED四つを使って従来の3倍の明るさを実現したフォトライトだ。ソニー・エリクソン製端末は、カメラを起動するとライトが白く光って“カメラを向けられている”ことを分からせる作りになっているが、今回は“赤く”光るようになっている。「やっぱり通知ランプは赤でしょう。ムービー撮影時は、撮られている感の演出にもなる」(松野氏)

 対応したソフトウェアも機能アップが図られている。魅力的なのはズーム機能だ。「携帯サイズ」では最大8倍のズームが行えるほか、SXGA(1280×960ピクセル)サイズでもデジタル4倍ズームが可能。CCD画素数以上のデジタルズームになるため多少荒れるが、実用度は非常に高い。しかも○○段階ではなく、区切りが分からないリニアズームを実現している。さらに夜景モードや、画面中央に合わせて露出を変更するスポット測光、連写機能なども加えられた。

POBoxも進化。メニューはQVGA対応に

 EZナビウォークやBREWなどへの対応は今回は見送られたが、ソフトウェア的には大きなアップデートが行われた。QVGA液晶へのフル対応だ。

 前機種「A5402S」では、液晶はQVGAになったもののメニューやフォントは120×160ピクセルの従来のものを縦横拡大しただけだった。A5404Sでは、「800画面以上を洗い出して、デザインし直した」(ソフトウェア開発部の高橋りさ氏)という大改造を経て、QVGAベースで構築されている。

 メインフォントに24ドットフォントを使い、メニュー表示もタイトルを除いて8行、という情報量の多さを実現した。

 予測変換機能の走りであり、今でも最先端を走る「POBox」も、画面の変化に伴って情報量が向上している。従来、予測候補の表示は縦3行だったが、A5404Sでは5行(16ドットフォントの場合。24ドットフォントでは4行)。長くジョグを回し続けなくても、目指す予測候補があるかどうかが判断できる。また文字種をダイヤルキーでショートカットできる工夫も行われた。


メインメニューは、ジョグを回すと内容に合った絵柄に背景がスクロールして変化する。浮遊感のある、不思議なデザインだ。メニューの絵柄も複数用意されている

バランスとデザインが魅力。ジョグダイヤルユーザー待望の端末に

 auの冬ラインアップは、徒歩ナビに加え、200万画素、ラジオ内蔵、凝りまくったデザイン……と独特な機能を持った端末が目白押し。その中で、一見するとA5404Sは地味な端末に感じてしまうかもしれない。

 しかし、メガピクセル、メモリカード、フルQVGAというスペックは、ジョグダイヤルユーザーが待望していたスペックだ。そして、慣れた使い勝手を持つ折りたたみ型でありながら、従来にない新しいデザインを兼ね備える。

 そして登場直後の活用は録画機器が数少ないため難しいかもしれないが、“携帯で録画したテレビを再生”というコンセプトは、非常に将来の可能性を感じる機能だ。デザインと機能の融合したA5404S。実機に触れると、所有欲が不思議なほどわいてくる端末だ。



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関連リンク
▼ ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ
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[斎藤健二, ITmedia]

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