折りたたみデザインのフェイズ2へ〜ソニエリ「A5404S」(2/3)
さて、A5404Sのコンセプトは、「QVGA、メガピクセル、メモリースティック。この三つを使った携帯の使い方を、映像に特化して広げていきたい」(松浦氏)というものだ。 そして「“次の携帯のアプリケーションはテレビ”という時代が来る」(同氏)という読みから、外でテレビを見られる「モバイルムービー」に対応した。 このモバイルムービー、テレビ番組などをメモリースティックに録画してモバイル機器を使って屋外で再生するための規格で、ソニーがこの秋から積極的に推進するものだ(モバイルムービーに対応するテレビ「WEGA」の記事参照)。A5404Sでも、再生が可能になっている。 モバイルムービーは、ISOのMP4(6月23日の記事参照)をベースとしたフォーマットで、動画はMPEG-4、音声はAACで記録されている。高画質(HQ)から長時間(LP2)まで4種類の仕様があるが(ソニーのWeb参照)、A5404Sが対応するのはQCIFサイズのLP2だ。
といっても、ビデオは64Kbps(15fps)、音声も64Kbps(ステレオ)あり、動画としてはかなり音質がいい。ミュージッククリップなどを撮って再生してあげると、A5404Sのウリでもある20ミリ口径のスピーカーから、美しい音楽が流れる。もちろんイヤホンマイク(角形なので注意)をつないで、イヤホンマイクで聞くこともできる。要するに、ミュージックプレーヤーとしても使えてしまう。 付属する16MバイトのメモリースティックDuoに15分の動画を保存できるだけでなく、大容量のメモリースティックPRO Duo(現状で最大128Mバイト)にも対応しているので、最大130分の動画を持ち歩けるわけだ。 いくら長時間の動画を保存できても、それを再生しているうちに電池が切れてしまっては元も子もないのだが、A5404Sはなんと2時間の動画再生が可能になっている。「長時間再生は、メモリ処理を工夫して実現した。テレビとのつながりの中で、2時間がひとつの目標となった」(ソフトウェア開発部の山下功誠係長) ちなみに2時間動画を見ても、30分程度の通話時間(待ち受けにして2日程度)が確保されているという。 なお、モバイルムービーは現在のところ録画できる機器が非常に限られるが(10月17日の記事参照)、逆にクオリティの保証されたエンコーダーを使うことで、再生時の品質も、ビットレートから想像するよりも高い。映画の字幕はつらいが、ニュースのテロップ程度なら読めないこともない。最低でも3万円はする録画機器が別途必要で(9月5日の記事参照)、A5404S単体で楽しめないのは辛いところだが、今後モバイルムービーが普及すれば面白い使い方はたっぷりと考えられる。
[斎藤健二, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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