Mobile:NEWS 2003年11月13日 01:36 AM 更新

変幻自在ケータイ、「P505iS」を試す(2/2)


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 ケータイ初のスタイルとなるのが「自分撮りスタイル」。ディスプレイを開いた状態で背面に向けることで、2.4インチのQVGAディスプレイをファインダーにして自分撮りができる。ツインカメラのP504iS/P505i同等の使い勝手を1つのカメラユニットで実現し、高解像度SVGAでの自分撮りが可能という意味で進化したといって差し支えないだろう。


これが自分撮りスタイル。カメラユニットの位置とディスプレイ部がそれほど離れないため、目線の位置もそれほどおかしくならない。横位置で利用すると表示が上下逆さまになってしまうが、[#]キーを押すことで反転させ、撮影しやすくできる

  「持ちあるきスタイル」「通話スタイル」は、従来の折りたたみ型が持つ普通のスタイルだが、持ち歩きスタイルのままでの通話も可能だ。初期設定では機能しないが、「クローズ通話設定」をオンにすると、着信時に右側面のシャッターボタンを押してそのまま通話できる。ディスプレイ背面にスピーカーを備えており、これをそのまま受話部として利用するのだ。

 なお「自分撮りスタイル」のままでも、着信時に発信ボタンを押せば、同様に背面のスピーカーを受話部として通話できる。P504i〜P505iにあったワンタッチオープン機能の便利さを、違う形で実現したともいえる。

 「デジカメスタイル」ではそのまま通話できないが、代りに左手で持って親指でディスプレイ部を押し出すようにターンさせることで「通話スタイル」へ簡単に移行できる。実機に触れれば分かるが、それほどコツをつかまなくても180度綺麗にターンさせられる。

ついに“オートフォーカス”を搭載した128万画素カメラ

 P505iSのもうひとつの大きな特徴が“P”初のメガピクセルとオートフォーカスのカメラ機能だ。既に200万画素クラスの製品が登場している現在では、画素数は突出はしていないが、オートフォーカスはケータイ初搭載だ。

 オートフォーカスの使い方はちょっと変わっている。単にシャッターボタンを押し込んでしまうとオートフォーカスは機能せず、撮影が行われる。オートフォーカスを利用するには「デジカメスタイル」ではシャッターボタンを半押しする。「通話スタイル」ではメールボタンを押す必要があり、フォーカスは再度オートフォーカスを実行するか、撮影を行うまでロックされる。


通話スタイルでは、オートフォーカス動作にはメールキーを押す。シャッター(決定キー)にも近く、それほど不便ではない。オートフォーカスを利用せず、接写(レンズ端から5センチ)と遠景にフォーカスを固定することもできる。

 このような動作になったのは理由があるだろう。オートフォーカスには最低でも0.5秒程度の時間が必要で、シャッターに連動してオートフォーカスを実行すると、シャッターを押してから実際に撮影されるまでのタイムラグが大きくなってしまう。

 さらに携帯のカメラユニットは撮影素子が小さいため、デジカメと比較すると被写界深度(ピントの合う範囲)が広く、厳密にフォーカスを合わせずともいい。実際P505iS以外ではマクロと通常の切換がある程度で、基本的にはパンフォーカスだ。

 撮影のたびに必ずオートフォーカスを実行して撮影したい一瞬を撮り逃すよりは、必要に応じて意識的にオートフォーカスを利用してもらおうという考え方だ。またカメラスタイルであればアングルを決めつつ半押しすればいいので、慣れてしまえば自然に行える。

 またオートフォーカスは、マクロ撮影では非常に意味が大きい。5センチまでオートフォーカスでシームレスにマクロ撮影が行えるため、切り換え式や補助レンズ利用の場合と比較するとずっと使い勝手がいい。


このように実際にピントが合っているかどうかはディスプレイでも十分確認できる

曇った状態での撮影になってしまったが、SXGA/ファインでの撮影では周辺部の画質低下も見られず、光学系が十分追従していることが分かる。名刺撮影ならVGAでも十分な解像度を持っている

 オートフォーカスの利用で注意する点は、基本的には中央部でピントを合わせている点と、動画撮影中には継続してオートフォーカスが実行されるのではない点。前者は先にピントを合わせたい被写体を中央に置いてオートフォーカスを実行すればいいし、後者は消費電力や、オートフォーカスの追従速度を考慮すれば仕方ないのだろう。



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関連リンク
▼ パナソニック P505iS
▼ ドコモ

[坪山博貴, ITmedia]

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