Mobile:NEWS 2003年12月24日 02:02 AM 更新

Vアプリのオープンスパイラルを海外にも〜ボーダフォン


 ボーダフォンは、これまで公式コンテンツプロバイダとの間で閉じていたVアプリの関係をオープンにしていくに当たり、「日本が成功して、グローバルに持っていく必要がある」とした。

 12月25日、スパイシーソフトが開催した「Vアプリビジネス参入セミナー」で、ボーダフォンのプロダクトマネジメント統括部サービスマネジメント課 手島篤司課長代理が話した。


公式コンテンツプロバイダとの間で閉じたスパイラルだったものを、オープンなスパイラルへ

クローズドなスパイラルからオープンスパイラルへ

 英Vodafoneは、スタートから1年間でVodafone live!加入者を300万人まで伸ばしたが(10月30日の記事参照)、アプリコンテンツの内容はゲームが中心。一般開発者がアプリケーションを自由に開発する環境も整っておらず、閉じたものだ。

 国内でも、つい最近まで状況は同じだった。「結局、(クローズドな)このスパイラルでうまくいったのはゲーム。しかし、ゲーム以外がなかなか出てこない。アグリゲータと組んでオープンなVアプリのスパイラルを構築していく必要が出てきた」(手島氏)

 ボーダフォンは、これまで100Kバイトアプリだけをオープン化していたが、先日、すべてのVアプリ仕様を公開し、オープン化へと踏み切った(10月1日の記事参照)。

通信方式アプリサイズエクステンション旧端末名新端末名
VGS(3G)100KバイトJSCL1.1V8xx
パケット(2.5G)256KバイトJSCL1.25xシリーズV6xx
100KバイトJSLC1.1
非パケット(2.1G)50KバイトJSCL1.00xシリーズV4xx
ボーダフォン資料より。ボーダフォンのVアプリには、サイズの違いによって、50Kバイト、100Kバイト、256Kバイトの三つの仕様がある。このうち50Kバイト仕様は根本的なアップデートが終了しており、100Kバイトは将来的に256Kバイト仕様に統合されていく。3G(VGS)端末も、いずれは256Kバイトが標準となっていく流れだ

 さらに手島氏は、グローバル市場を活性化させるためにもVアプリの仕様を統一していく必要が出てくると見ている。ボーダフォンでは、「端末メーカー独自拡張はやらない方針。(アプリプラットフォームの)互換性が高い」(手島氏)ことを特徴としているが、英Vodafone端末は端末メーカーごとに仕様が入り乱れている。

 ボーダフォンは端末調達メーカーを世界に広げる戦略を採っているため(10月1日の記事参照)、現状のVアプリ仕様をそのままグループで採用するのは難しい点もあるが、最低限の仕様を定めて、ミニマムな互換性を確保することを狙う。「ゆくゆくは(Vアプリを)世界のデファクトにしたい」(手島氏)



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関連リンク
▼ Vodafone Developer Suport Site
▼ Vアプリ技術仕様

[斎藤健二, ITmedia]

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