次は音楽を聞きながら走る場合の利便性について比較する。
まず、ケーブル接続しなくてよいBluetoothのワイヤレス音楽再生が標準で使えるという点でSportioは便利だ。iPod nanoをBluetooth化するアダプタも存在するが、Dockコネクタ接続タイプはNike+が使えなくなるので使用できない。イヤフォン端子に接続する汎用の外付けタイプもあるが、スポーツ用途においてはかなりかさばってしまうので“そこまでしなくても”という感じだ。
ただし、Run&Walkで音楽を再生しながら走る際の手順には、多少の注意が必要だ。
Nike+iPodは、ワークアウトの開始と曲の再生開始をシンクロでき、走り始めると自動的に曲が再生される。この操作性はかなり快適だ。
一方のSportio(Run&WalkアプリとLISMO Player)はそこまできれいに連動してくれない。LISMO Playerで曲を再生してからRun&Walkアプリを起動、あるいはRun&Walkアプリの「音楽プレイヤーを起動」メニューからLISMO Playerを起動し、再生操作してから、再びRun&Walkアプリに戻って走り始める──という、なんとも面倒で萎える手順を踏まなければならない。
ただ、SportioにはRun&Walkアプリを一発起動できる[SS]キーがあり、LISMO Playerで曲を再生後、このキーを押せばすぐRun&Walkアプリに戻れる。他機種だと[マルチ]キー→「Run&Walkアプリ」と1段階余計に手順を踏むことになる。
これ、大した手間ではないと思うかもしれないが、さあ走ろうというときのこの手間は、正直、萎える。
実際「Nike+iPod」から乗り換えた直後は、さんざん走ってから「実はRun&Walkアプリが起動していなかった」という失敗を何度か経験した。もちろん、記録はされていなくても“メタボ対策のためにきちんと走った”ことに違いはないが、なんともいえない損した気分になる。「せっかく走ったのに」と、何のために走るのか忘れている悪態をついたものだ。
というか、Run&Walkアプリそのものに簡易音楽プレーヤー機能を付ければいいのにとふと思ったが、ワークアウトを始める前に、「きちんと画面にRun&Walkアプリが表示されているかどうか」をチェックしてから走り出すことをおすすめする。
(次回に続く)
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