最もディスプレイサイズが大きいのは、4.3インチのGALAXY S IIとP-07C/003P。次いでSH-12C、IS12SH、006SH、Xperia acroの4.2インチが続く。Xperia ray(3.3インチ)と007SH(3.4インチ)はこの中では小さく、小型サイズとのトレードオフとなっている。解像度はワイドVGA(480×800ピクセル)、フルワイドVGA(480×854ピクセル)、QHD(540×960ピクセル)の3種類に分けられ、シャープ端末のQHDが最も高精細だ。SH-12C、IS11SH、IS12SH、006SH、007SHは3D表示にも対応しており、液晶のスペックはAQUOS PHONEがリードしているといえる。
海外メーカー勢での注目は、「GALAXY S」のスーパー有機ELがさらに高精細になったGALAXY S IIと、1平方メートルあたり最大700カンデラという高輝度を実現したIPS液晶を備えるOptimus bright。Xperia acroも高輝度・高精細なReality Displayや、液晶とガラスの空気層をなくすクリアブラックパネルにより、美しく表示できる。これら3機種に同じ写真を表示させて正面から見比べたところ、GALAXY S IIが最も高コントラストで鮮やかだと感じた。鮮やかすぎるので好みの分かれるところかもしれないが、写真や映像の表示に適しているといえる。広視野角も有機ELの得意とするところだが、斜めから見比べてみたところ、Optimus brightの方が果物の色が鮮やかだと感じた。Optimus brightのIPS液晶も広視野角という特性を持つので、複数人で写真や動画を見るといったときに威力を発揮する。
ディスプレイ種類 | サイズ | 解像度 | 最大色数 | 3D表示 | |
---|---|---|---|---|---|
F-12C | TFT液晶 | 約3.7インチ | 480×800ピクセル | 約1677万色 | − |
Optimus bright L-07C | TFT液晶 | 約4.0インチ | 480×800ピクセル | 約26万色 | − |
MEDIAS WP N-06C | TFT液晶 | 約4.0インチ | 480×854ピクセル | 約26万色 | − |
P-07C | TFT液晶 | 約4.3インチ | 480×854ピクセル | 約26万色 | − |
GALAXY S II SC-02C | 有機EL | 約4.3インチ | 480×800ピクセル | 約1677万色 | − |
AQUOS PHONE SH-12C | NEWモバイルASV液晶 | 約4.2インチ | 540×960ピクセル | 約26万色 | ○ |
AQUOS PHONE f SH-13C | NEWモバイルASV液晶 | 約3.7インチ | 540×960ピクセル | 約26万色 | − |
Xperia acro SO-02C | TFT液晶 | 約4.2インチ | 480×854ピクセル | 約1677万色 | − |
Xperia ray SO-03C | TFT液晶 | 約3.3インチ | 480×854ピクセル | 約1677万色 | − |
INFOBAR A01 | NEWモバイルASV液晶 | 約3.7インチ | 540×960ピクセル | 約26万色 | − |
G'zOne IS11CA | TFT液晶 | 約3.6インチ | 480×800ピクセル | 約6万5000色 | − |
Xperia acro IS11S | TFT液晶 | 約4.2インチ | 480×854ピクセル | 約1677万色 | − |
AQUOS PHONE IS11SH | NEWモバイルASV液晶 | 約3.7インチ | 540×960ピクセル | 約26万色 | ○ |
AQUOS PHONE IS12SH | NEWモバイルASV液晶 | 約4.2インチ | 540×960ピクセル | 約26万色 | ○ |
Sweety 003P | TFT液晶 | 約4.3インチ | 480×854ピクセル | 約6万5000色 | − |
AQUOS PHONE 006SH | NEWモバイルASV液晶 | 約4.2インチ | 540×960ピクセル | 約6万5000色 | ○ |
AQUOS PHONE THE HYBRID 007SH | NEWモバイルASV液晶 | 約3.4インチ | 480×854ピクセル | 約6万5000色 | ○ |
シンプルスマートフォン 008Z | TFT液晶 | 約3.8インチ | 480×800ピクセル | 約6万5000色 | − |
ディスプレイが大きく、点灯時間も長くなりがちなスマートフォンでは、バッテリーの持ちも気になるところ。新しいOSやチップセットにより、省電力性能も向上しつつあるが、それだけで劇的に消費電力を抑えられるわけではない。やはりバッテリーの容量は大きい方が望ましい。この中で最も大きいのがGALAXY S IIの1650mAh。その後にOptimus bright、Xperia acro、Xperia rayの1500mAh、F-12CとIS11CAの1460mAhが続く。
Xperia rayは小型ボディながらarc/acroと同等の1500mAhバッテリーを備えたのが見事。一方、007SHはこの中では最小の820mAhで、形だけでなくバッテリー容量もフィーチャーフォンと同様になっている。折りたたみ型の007SHは頻繁にディスプレイを閉じるので、フルタッチ形状のモデルよりはこまめに消灯できるとはいえ、スマートフォンとしては心もとない。その次に少ないのがINFOBAR A01の1020mAh。「IS03」と同じ数値なので不安がよぎるが、うまく省電力機能が働いているようで、1週間ほど試用したところ、IS03よりは十分持つと感じた。IS03はスリープ時の電力消費が多く、夜放置して朝起きたらバッテリー残量がゼロだったことがよくあったが、INFOBAR A01ではそのようなことは起きなかった。
卓上ホルダに対応しているのはF-12C、MEDIAS WP、007SH。SH-13Cはスマートフォンでは世界初の無接点充電に対応しているのも注目ポイント。これら4機種は防水端末なので、同梱されている卓上ホルダやワイヤレスチャージャーを使えば端子カバーを開けずに充電でき、防水端末では致命的といえるカバーの損傷を防げる。卓上ホルダに付いている接続端子は、MEDIAS WPと007SHが3Gケータイ用の端子、F-12CがMicro USB端子となっている。IS11CAはこの中の防水端末で唯一卓上ホルダに対応しておらず、不満を感じる。
少しでも消費電力を抑えられるよう、最近は省電力関連の設定やアプリを備えた機種も増えている。これらを活用することで、ディスプレイの輝度を下げる、Wi-FiやBluetoothをオフにするなどの設定を一括で行える。ドコモが同社のAndroidスマートフォン向けに提供している「ecoモード for Android」では、設定したバッテリー残量に下がると自動でecoモードに移行する。現在ecoモードに対応している機種は「Xperia arc SO-01C」、Optimus bright、GALAXY S II、Xperia acro SO-02C、Xperia ray、F-12C(今後も対応機種は拡大予定)。アプリは以下からダウンロードできる。
シャープ製端末(INFOBAR A01も含む)は、一括で省エネ設定を行う「とにかく省エネ」と、設定した時刻にデータ通信や通知ランプの点滅などを無効にできる「おやすみ省エネ」機能を備えている。おやすみ省エネは他メーカー製品にはないユニークな機能。就寝前に充電しておけば問題ないが、充電し忘れることが多い(または面倒)という人は設定しておくといいだろう。
P-07Cと003Pには、パナソニックの家電でもおなじみの省電力機能「エコナビ」が採用されている。設定したバッテリー残量に応じてecoモードに自動で切り替える機能はecoモードアプリと同じだが、あらかじめ設定したアプリをスリープ後に自動終了させることもできる。Androidではバックグラウンドで動作するアプリが多いのでありがたい。さらに、消費電力の大きいアプリを検知して通知する機能もある。エコナビはパナソニックの厳しい審査を経て搭載される機能なので、その効力はお墨付き。ぜひ活用したい。
バッテリー容量 | 連続待受時間 | 連続通話時間 | プリセットされている省電力設定/アプリ | |
---|---|---|---|---|
F-12C | 1460mAh | 3G:約450時間、GSM:約290時間 | 3G:約320分、GSM:約350分 | ecoモード(アプリ) |
Optimus bright L-07C | 1500mAh | 3G:約340時間、GSM:約290時間 | 3G:約300分、GSM:約330分 | ecoモード(アプリ) |
MEDIAS WP N-06C | 1230mAh | 3G:約340時間、GSM:約220時間 | 3G:約250分、GSM:約250分 | ecoモード(設定) |
P-07C | 1400mAh | 3G:約400時間、GSM:約240時間 | 3G:約240分、GSM:約330分 | エコナビ(アプリ) |
GALAXY S II SC-02C | 1650mAh | 3G:約640時間、GSM:約480時間 | 3G:約430分、GSM:約450分 | 省電力モード(設定)、ecoモード(アプリ) |
AQUOS PHONE SH-12C | 1240mAh | 3G:約430時間、GSM:約300時間 | 3G:約280分、GSM:約310分 | とにかく省エネ/おやすみ省エネ(設定) |
AQUOS PHONE f SH-13C | 1230mAh | 3G:約500時間、GSM:約400時間 | 3G:約280分、GSM:約310分 | とにかく省エネ/おやすみ省エネ(設定) |
Xperia acro SO-02C | 1500mAh | 3G:約400時間、GSM:約260時間 | 3G:約350分、GSM:約390分 | ecoモード(アプリ) |
Xperia ray SO-03C | 1500mAh | 3G:約400時間、GSM:約290時間 | 3G:約360分、GSM:約380分 | ecoモード(アプリ) |
INFOBAR A01 | 1020mAh | 国内:約220時間 | 国内:約330分 | とにかく省エネ/おやすみ省エネ(設定) |
G'zOne IS11CA | 1460mAh | 国内:約240時間 | 国内:約450分 | ecoモード(設定) |
Xperia acro IS11S | 1500mAh | 国内:約290時間 | 国内:約480分 | − |
AQUOS PHONE IS11SH | 1030mAh | 国内:約230時間 | 国内:約400分 | とにかく省エネ/おやすみ省エネ(設定) |
AQUOS PHONE IS12SH | 1240mAh | 国内:約480時間 | 国内:約280分 | とにかく省エネ/おやすみ省エネ(設定) |
Sweety 003P | 1400mAh | 3G:約470時間、GSM:約390時間 | 3G:約270分、GSM:約270分 | エコナビ(アプリ) |
AQUOS PHONE 006SH | 1240mAh | 3G:約450時間、GSM:約350時間 | 3G:約370分、GSM:約350分 | とにかく省エネ/おやすみ省エネ(設定) |
AQUOS PHONE THE HYBRID 007SH | 820mAh | 3G:約300時間、GSM:約240時間 | 3G:約230分、GSM:約230分 | とにかく省エネ/おやすみ省エネ(設定) |
シンプルスマートフォン 008Z | 1500mAh | 3G:約450時間、GSM:約300時間 | 3G:約550分、GSM:約300分 | − |
※スペックは2011年8月26日時点のもの。 |
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