iPhoneの日本語入力といえば「フリック入力」がおなじみ。もちろん、「あ」→「い」→「う」→「え」という具合に、キーを押すごとに次の五十音が表示される「トグル入力」も可能だ。iOS 4以前はフリックとトグル入力が混在していたが、iOS 5ではトグル入力をオフにできるようになった。「設定」→「一般」→「キーボード」→「各国のキーボード」→「日本語」(テンキー)で、「フリックのみ」を選べばよい。以降はトグル入力がオフになり、例えば「あ」を連打すると「あああああ……」と入力される(か、さ、た、な、は、ま、や、ら、わも同様)。フリックのみで入力している人は、この設定に変更するとよさそうだ。
変換精度がどれだけ変わったかも気になるところ。iOS 5で特段に向上したとは感じないが、上記で説明した単漢字変換できないことや、英数カナ変換できないことを除けば、大きな不満は感じていない。
では、iOS 4とiOS 5で変換候補はどれだけ変わっているのだろうか。適当な単語を変換して試してみた。まずは「iPhone」を変換すべく「あい」と入力。iOS 4とiOS 5どちらも「iPhone」が変換候補に現れるが、iOS 5ではさらに「iPad」が追加されている。続いて「Xperia」を変換すべく「えくす」と入力したところ、iOS 4では4番目に「Xperia」が表示されたが、iOS 5では1番目に格上げ(?)されている。「やふー」と入力すると、iOS 4では「Yahoo!オークション」も候補に出るが、iOS 5ではなぜか外されている。
では人名や作品名などの固有名詞はどうか。「たなか」で変換できる著名人は、iOS 4の「田中角栄」「田中麗奈」「田中康夫」「田中理恵」から、iOS 5では「田中好子」「田中麗奈」「田中理恵」「田中角栄」になり、微妙に表示順も変わっている。「きむら」と打つと、iOS 4では「木村佳乃」「木村カエラ」が出るが、iOS 5では出ず、「木村多江」が追加されている。「こばやし」で変換できる著名人は、iOS 4の「小林麻央」「小林ゆう」「小林秀雄」「小林宏」からiOS 5では「小林麻央」「小林宏」「小林麻耶」となり、「小林麻央」が(著名人表示順の)トップをキープしている。「のだ」と打つとiOS 4では「野田佳彦」が出るが、iOS 5では「野田総理」に変更されているほか、「のだ」→「のだめカンターピレ」と変換できたiOS 4に対し、iOS 5では変換できなくなっている。どんな基準で変換候補と表示順が決定しているのかは定かではないが、iOS 4とiOS 5対応機をそれぞれ持っている人は、変換候補を見比べてみるのも面白いかもしれない。
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