私が“最薄ノートPC”「MURAMASA」を買った理由(2/3)

【国内記事】 2001年7月5日更新

さまざまな通信環境に対応

 今年,夏モデルのノートPCとしては,特に無線LAN機能やBluetoothを搭載したものが多く登場した。しかし,現状の日本国内における通信インフラを考えると,これらのマシンは「まだ早い」と筆者は感じていた。

 まず無線LANの場合,自宅や職場で無線LAN環境が既に構築されているならたいへん魅力的であろう。しかし実際に各家庭やオフィスに導入されるにはまだ時間が必要だと思われる。街中で利用できる無線LANターミナルもまだ数少ない。そしてBluetoothに至っては,技術段階でまだまだ互換性が問題になるほどで,普及には時間もかかるだろう。

 このような状況下で普通に通信環境を利用するのであれば,「MURAMASA」が選択した「モデムポート」「LANポート」「PC/CFカードスロット」というのは妥当であり実用的な路線である。

 自宅や職場でLAN環境が構築されていればLANポートを,ダイヤルアップ回線しかない場合にはモデムを使えばよい。「P-inComp@ct」「CardH"64 Petit」などを既に利用しているのであれば,TypeIIに対応したCFカードスロットに挿入すれば利用できるし,PCカードスロットを利用すれば,無線LANカードやBluetoothカードなども利用できる。

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気になるバッテリー動作時間は?

 このように通信環境もしっかり利用できるとなると,気になるのがバッテリーの動作時間である。「MURAMASA」はCPUに超低電圧版モバイルPentiumIIIプロセッサを採用している。

 「MURAMASA」にP-inComp@ctを挿して利用した場合,テストした結果おおよそ2時間半程度利用することができた。これは使用する環境によっても異なってくる数値ではあるが,画面も明るいまま完全に見やすい状態で連続使用してこの時間使えれば,例えば出張で大阪に行く新幹線の車内などで利用するには十分だろう。

 別売りの大容量バッテリー(3万8000円)を搭載すればメーカー発表数値で最大10時間の利用が可能となっている。このバッテリーは本体裏面に台のように装着されるため,付けた状態のほうがキー入力をしやすいという人もいるだろう。

気になった点をいくつか

 これだけ気に入ったマシンでも,やはり気になる点はいくつかある。

 まずは「各スロットのフタ」について。これらはダミーカードやゴム製の留め具になっているのだが,一度完全に外して使うタイプなので,外して置いているうちに忘れてなくしてしまう可能性がある。このような場合にはできれば本体から取れないようになっているタイプにしてほしかった。

 そしてMURAMASAの魅力点でもある「ポップアップ式キーボード」。薄型でもしっかりとしたキータッチを実現するために,キートップ部分が上フタを開けるとせり上がってくる仕組みになっているのだ。確かにこの技術がなければ昔発売された三菱電機の薄型ノートPC初代「Pedion」のように,平たい電卓のようなキートップになってしまうだろう。しかしこのギミックの複雑さが故障の原因にもなりかねないと感じている。

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 最後に気になった点は,標準の搭載メモリが128Mバイト固定であるということだ。このようなデザインのノートPCであれば確かに増設する構造にするのは難しいのかもしれないが,今後Windows XPなどが登場したときに128Mバイトは微妙といえるだろう。

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