News | 2002年10月16日 05:00 PM 更新 |
東芝がWPC EXPO 2002の同社ブースで、液体冷却型ノートPCを参考出展した。
東芝の“水冷PC”は、日立製作所が今年3月に発表したものと基本的には同じ冷却原理を採用しており、不凍液を冷媒に使う点も同じだ。CPUから熱を吸収した冷却液を、ポンプを使って液晶パネルの裏側に設置した放熱板に送り、効率よく放熱させることができるという。
「CPUの高性能化に伴って発生する熱を、効率よく放出できる。また、空冷式で必要な冷却ファンを使わないため、静音設計が可能」(同社担当者)。
日立製作所の水冷システムと違うところは、CPUにポンプが直付けされているため省スペースに貢献している点と、リザーバータンクや冷却パイプが放熱板と一体になっている点だ。「放熱板と一体化することで、液晶ディスプレイ側の薄型化が可能になる。また、コスト面でも日立製作所のものより安く作れる」(担当者)。
この水冷システムは、同社が3年ほど前から研究を行っていたものというから、日立製作所がPCの冷却システムとして水冷に取り組み始めたのと、ほぼ同じ時期に開発が始まっていたことになる。製品化は日立製作所に先を越されたカタチとなったが、製品への応用はまだ未定とのこと。
「ユニットとしては、ほぼ完成の域に達しているのだが、どういった用途に最適なのかを検討している段階。ファンレスPCへの応用がいいのか、高性能PCの冷却システムとしてなのか、ユーザー像まで考えてベストなソリューションを模索している。当社のPCに搭載するだけでなく、ユニット単体での販売も検討している」(担当者)。
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