News | 2003年7月29日 11:59 PM 更新 |
アイ・オー・データ機器とバンプレストは7月29日、キャラクターを活用したPC周辺機器開発で協業すると発表。都内で、両社による新規事業の説明会が行われた。
両社のコラボレーションによるPC周辺機器の第1弾としては、「機動戦士ガンダム」をモチーフにしたUSBメモリ「ガンダムEasyDisk」がすでに発表されている。
USBメモリの草分け的存在のアイ・オー・データ機器「Easy Disk」は、今年6月末現在で70万本以上を出荷するなど販売も好調に推移している。「USBメモリの市場自体も、今年第1四半期には15万本/月という市場規模となり、今後もますます拡大傾向にある」(アイ・オー・データ機器)
アイ・オー・データ機器の細野昭雄社長は「2001年7月に発売したEasy Diskは、現在のUSBメモリのマーケットを開拓してきた。市場ではUSBメモリの価格競争が激しくなっているが、われわれは単に超小型ストレージとして売るだけでなく、どんな付加価値をつけれるかということを考えてきた。その中で、バンプレストとの協業の話しが持ち上がった」と語る。
バンプレスト ユニファイブ事業部ゼネラルマネージャーの今成忠志氏は、「当社はガンダムなど各種キャラクターを使って、キーホルダーやジッポライターなどさまざまな商品を展開してきた。その中で、PC周辺機器市場でのキャラクタービジネスにも以前から注目していた。アイ・オー・データ機器が技術開発を担当し、当社がキャラクターの商品性を生かすデザインや造形を担当する。両社の強みを生かし、協力会社や販売チャンネルを活用することで、キャラクタービジネスの新市場を創造できると考えている」と、両社が協業に至った経緯を語る。
モビルスーツの頭部やロゴなどをデザインに取り入れたガンダムEasyDiskは、ガンダム/ザク/シャア専用ザク/ドム/ハロ/ジオン軍エンブレムの6種がラインアップ。
容量32Mバイトのメモリ内には、「壁紙変更機能」「フォルダの同期」「ライトプロテクト設定」などが行えるユーティリティ「Cute」と、それぞれ絵柄の違うガンダムオリジナル壁紙を収録。Cuteの壁紙変更機能によって、PCのUSBポートにガンダムEasyDiskを挿すと壁紙が表示される仕組みになっている。また、全6種類をそろえるとオリジナルスクリーンセーバーを入手できるという購入者特典も設けた。
ガンダムEasyDiskの販売目標は、各モデル2万本ずつ計12万本だが、発表からわずか3週間後の7月28日の時点で、すでに各モデルを1万本以上、計6万5000本以上を受注したという。「予想以上の反響に驚いている」(アイ・オー・データ機器)。
第2弾は「ムービーカメラ」と「MP3プレーヤー」
まずは、好調な滑り出しをみせた両社の新事業だが、説明会で両社は今後の事業展開も紹介。年内をめどにキャラクターを活用した「ムービーカメラ」と「MP3プレーヤー」を発売する計画を明らかにした。 両製品ともに、ガンダムをモチーフにした点はUSBメモリと同じだが、単にキャラクターをかたどったという手法ではなく、あるテーマに基づいてデザインされているのが特徴となっている。
そのテーマとは「ジオン軍の支給品」だ。
「今回は玩具的なデザインではなく、キャラクターの世界観をイメージした。ジオン軍がムービーカメラとMP3プレーヤーを兵士に支給していたら、どんなものになったかという仮想設定に基づいて、ジオン軍兵が携帯ツールとして使用することをテーマにデザインされている」(バンプレスト ユニファイブ事業部開発課マネージャーの春山ゆきお氏)
ムービーカメラは、手のひらに収まる小型軽量のボディに動画/静止画撮影機能を搭載したもので、記録メディアにはSDメモリーカードを使う。これは、今年3月に発表した「Motion Pix」シリーズのOEM品だ。性能自体も210万画素モデルの「AVMC211」とほぼ同じだが、USBメモリ同様に独自アプリケーションを同梱したり、独自機能の搭載も検討しているという。ちなみに、会場でお披露目された試作機は、液晶ディスプレイ部がビームライフルのスコープ調に変更されていた。
MP3プレーヤーは、まったくの新規開発商品となる予定。既存のHyper-Hydeシリーズのようにメモリカードスロットは持たず、クリエイティブメディアのUSBメモリ型MP3プレーヤー「MuVo」と同様の「USBメモリタイプ」になるという。128Mバイトの内蔵メモリを搭載し、音楽データはUSB経由で転送される。予定価格は1万9800円。
関連記事
[西坂真人, ITmedia]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.