ここまで紹介した機能は、ベース機のFinecam SL300Rにも備わっているもの。今回のCONTAX SL300R T*で気になるのは、カールツァイス製のデジカメ用3倍ズームレンズの実力だ。
搭載する「Vario-Tessar(バリオ・テッサー) T* 5.8−17.4ミリ(F2.8-4.7)」は、同社によると「色再現性が高く、階調表現豊かな画像を撮影できる」とのこと。異なるシーンで何枚か撮影してみたので、その描写力を確認してもらいたい。
画質低下の原因となるフレアやゴーストを抑えると定評のレンズ面に施した「T*コーティング」の効果はどうだろうか。フレアやゴーストが出やすいシーンを選んで、夜景モードで撮影してみた。
CONTAX SL300R T*の実売は5万円前後と、ベース機のFinecam SL300Rよりも約1万円ほど高い。レンズと本皮シートだけ(もしかしたら画質チューニングも施しているかもしれないが……)でプラス1万円は高いと思われるかもしれないが、実際に店頭で両機を手にとって見比べたら、筆者なら迷わずCONTAX SL300R T*をレジに持っていくだろう。
それは「5万円でCONTAXが手に入る」というミーハー的な要素も含めて、この“薄さ”と“回転機構”と“連写機能”と“(コンパクト機としては)高い描写力”に、「5万円分の価値が十分にある」と感じるからだ。気になるユーザーは、ぜひ店頭で手にとって“カシャカシャ”(回転と連写の音)してみて欲しい。
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