PCとの組み合わせのメリット2:映像配信からファイルサーバ利用までレビュー(2/3 ページ)

» 2004年03月26日 13時20分 公開
[土田一彰,ITmedia]

「AX設定」では、ブラウザを利用してAX300の各種設定が可能で、あとは「おまかせキーワード設定」のページで新たなキーワードを入力するだけ。これで、AX300からは、追加したキーワードをリモコン操作で選択できるようになる。好きな俳優の名前やオリジナルのキーワードを追加して、観たい番組をより確実に抽出できるのだ。

通常の録画予約は「SmartVision/PLAYER」で番組表を表示して録画したいものを選択
画質の選択や終了時間の調整などをおこなって予約は完了
ADAMS-EPG+の番組データをダウンロードし終えると、自動的に転送ウィザードが起動する
「AX設定」で検索キーワードを追加
追加した検索キーワードはAX300で選択できる

WMV形式にファイル変換してPDAでエアチェック!

 PCとの連携で、「SmartVision/PLAYER」と並んで多く利用するのが「AX連携ツール」だ。どちらも録画データのコピーが可能だが、「SmartVision/PLAYER」が視聴・再生がメインであるのに対して、「AX連携ツール」はデータのコピーに加えてファイル形式の変換がおもな用途となる。ちなみに、この2つのソフトは同時に起動できないので、どちらかを利用するときは、片方を終了させておく。

「AX連携ツール」の操作はきわめてシンプルで、画面左側に表示されるフォルダにAX300の録画ファイルをドラッグ&ドロップするだけで、コピーまたはファイルの変換が可能だ。コピーの場合は、AX300で録画したファイル形式のまま、SVIファイルや複数に分割されたm2pファイルがHDDに保存される。ただし、「SmartVision/PLAYER」とは違って、PCのデータをAX300へコピーすることはできない。ファイルの移動は、AX300からPCのHDDへの片方向のみだ。

 ファイル変換は、汎用のMPEG形式とWindows Media Playerで再生できるWMV形式の2種類。MPEG形式の場合は、複数のm2pファイル(拡張子は異なるが中身はMPEG2と同等)が結合され、一つのMPEGファイルとして保存される。m2pファイルの場合、すべてを再エンコードするわけではないので、変換にかかる時間はコピーの場合とほぼ同等。録画データを単一のMPEGファイルにしてしまえば、映像編集ソフトやオーサリングソフトで自由に編集・加工が可能だ。

 WMV形式の場合は、映像のサイズやビットレート、フレームレートなどを細かく指定することもできる。WMV形式に変換すれば、ファイルサイズを軽くして映像配信用に利用したり、Pocket PCなどで再生することが可能だ。こちらは、Windows Media Videoなどのコーデックを使って再エンコードするため、変換にはやや時間がかかる。

 標準画質で録画した1時間番組(約1760Mバイト)を「AX連携ツール」のWMV形式標準プロファイル(320×240ピクセル、ビットレート160Kbps、フレームレート10fps)で変換したところ、13分12秒だった(CPUはHTテクノロジ対応Pentium4 3.2GHz)。ファイルサイズは約74Mバイトにまで縮小されるので、このままメモリーカードなどでPDAへ移動して視聴できる。

 さらに、「AX連携ツール」にはコピーや変換をスケジューリングして自動実行するという便利な機能がある。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー