Endeavor NT7100Proに搭載されているグラフィックチップは、ATI TechnologiesのノートPC向けハイエンドGPU「MOBILITY RADEON 9700」だ。MOBILITY RADEON 9700は、型番こそ9700となっているが、同社のデスクトップ向けGPUである「RADEON 9600」シリーズとほぼ同等の機能を持つGPUだ。
レンダリングパイプラインは4本、バーテックスシェーダーエンジンは2基と、このあたりの仕様はRADEON 9600シリーズと全く同じ。当然、内蔵されているシェーダーエンジンはプログラマブルシェーダー2.0をサポートしており、DirectX 9.0にネイティブで対応する。
MOBILITY RADEON 9700の動作クロックは最大450MHzと、デスクトップ版の「RADEON 9600XT」の500MHzよりも50MHzほど低くなっている。また、ビデオメモリも64Mバイトと十分な量が搭載される。ハイエンドデスクトップPCに匹敵する高い描画能力を発揮することは間違いなく、ノートPCとして現時点でもっとも高い3D描画能力を持つと言ってよいだろう。
事実、今回試用したモデルでDirectX 9ベースのベンチマークテストである3DMark03を実行してみたところ、2600オーバーという非常に高い結果が得られた。これなら、現在発売されている3D描画のゲームはもちろん、今後登場してくるDirectX 9.0ベースの最新ゲームも、全く問題なくプレイ可能だろう。
PCMark04
PCMark Score | 3558 |
CPU Score | 3459 |
Memory Score | 2677 |
Graphics Score | 2009 |
HDD Score | 3201 |
3DMark03
3DMark Score | 2676 |
試用機の仕様
CPU | PentiumM 745(1.80GHz) |
チップセット | Intel855PM |
メモリ | 512Mバイト |
HDD | 80Gバイト |
このようなハイエンドGPUの搭載を受け、Endeavor NT7100Proでは、人気MMORPG「リネージュII」の推奨モデルが用意されている。リネージュIIは、3D描画を駆使した最新のオンラインRPGで、非常に美しいグラフィックが特徴だが、そのために快適にプレイするにはかなり高いマシンスペックを必要とする。
しかしEndeavor NT7100Proでは、MOBILITY RADEON 9700の搭載によって、リネージュIIも十分快適にプレイできるというわけだ。さらに、同じく人気MMORPG「FINAL FANTASY XI」の動作認定モデルにも指定されており、ゲームを楽しむノートPCとして最適と言ってよいだろう。
現時点で最強のCPUおよびGPUを搭載でき、まさにフラッグシップモデルにふさわしいデスクトップにも負けない非常に高いパワーが実現されているEndeavor NT7100Pro。これならば、一般的なビジネス用途はもちろんのこと、3Dゲームを楽しんだり、動画データのエンコードといった非常に重い処理も軽々とこなしてくれるはずだ。
もちろん、A4ファイルサイズの大型ノートであり、重量も約3キロあるため、携帯性は期待できず、省スペースデスクトップとして利用するというのが基本的な利用形態となるだろう。とはいえ、標準バッテリを利用した場合のバッテリ駆動時間は約5時間ほど確保されており、持ち運んでの利用にも対応可能だ。
しかも、ここまでのハイエンド仕様ながら、最小構成で153,300円からと、比較的購入しやすい価格が設定されており、コストパフォーマンスも非常に高い。Endeavor NT7100Proは、デスクトップに匹敵するパワーを持ち、メインマシンとして満足に利用できるノートPCを探している人に、自信を持っておすすめしたいマシンである。
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