超低電圧版Dothanコアで駆動時間そのままパフォーマンスアップ──dynabook SS SX/2211LNKW(2/2 ページ)

» 2004年07月27日 16時49分 公開
[平澤寿康,ITmedia]
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 PCカードスロットに加え、CFカードスロットとSDカードスロットを備えているため、デジカメなどで利用するメモリカードの読み出しを行うときでも内蔵のスロットを利用できるのは便利。また、本体左右にUSBポートが備えられている点も、光学式ドライブなどに加えてマウスを接続して利用したいユーザーの使い勝手を良くしてくれる。

 それ以外にも、本体前面の電源ボタン横には電源ボタンのロックスイッチが用意され、カバンに入れているときに起こりがちな、不意な電源投入を防ぐ機構が用意されている点や、本体左側面に内蔵する無線LAN機能のON/OFFスイッチが用意されている点など、従来機種のいい工夫がそのまま継承されている。

 とくに内蔵無線LAN機能のON/OFFスイッチは、無線LANを利用しないときの無駄な電力消費を抑えられるため、モバイルユーザーにとって便利な仕掛けだろう。

SX/2211LNKWのコネクタは筐体のサイズに比して充実している。また、電源スイッチのロックなど、ノートPCのノウハウに長けた東芝らしい工夫が盛り込まれている

 キーボードは、ピッチ19ミリにストローク1.7ミリと、このクラスとしては十分なキーピッチとストロークを確保。また、変則的なキー配列や、極端にピッチが狭くなっているキーもないため、実際に使ってみるとサイズ以上に使いやすい。

 ポインティングデバイスのタッチパッドも、使用感に問題はなく、軽快な操作が可能だった。ただ、キーボードのファンクションキーのみ、縦方向が狭くなっている点が少し気になった。あと1ミリでいいので幅を広げてくれると、もっと使いやすくなることだろう。この点は次期モデルでの改善を期待したい。

キーボードはピッチ、ストロークともに十分取られていて入力操作は容易である

カラーリングに変更あるもののデザインは継承

 本体デザインは前モデルとほぼ同じ。筐体の素材として液晶パネル以外の全面にマグネシウム合金を採用して強度と軽量性を両立。液晶パネル裏面は独自の「スプーンカット」構造を採用し、0.6ミリという薄型素材を採用しながら十分な強度を確保した。

液晶パネルの裏側は、このようなカーブ「スプーンカット」を施して強度を加えている

 また、本体底面のHDD搭載部分は、外部からの衝撃を分散し吸収するドーム構造を採用するなど、データ保護構造もそのまま継承されている。

 本体のカラーリングも、外装部分はシルバー、キーボード面はブラックと従来モデルとほぼ同じ。ただし、液晶パネル周囲が従来モデルのブラックからシルバーに変更された。

 本体重量は約1.1kg。これは、無線LAN機能を内蔵する前モデル(dynabook SS SX/210LNLW)と同じ。また、本体サイズも268×210×27.8〜34.6ミリと、こちらも従来モデルとまったく同じだ。

 このように、SX/2211LNKWは、従来モデルからCPUをDothanコアPentium M 733に変わっただけという、マイナーバージョンアップに近いという印象だが、バッテリー駆動時間を大きく犠牲にすることなくパフォーマンスアップを実現している点を評価したい。

 従来モデル同様の薄型軽量筐体に加え、十分なマシンスペックに高い拡張性など、モバイルマシンとしての魅力は非常に高い。常に持ち歩いて利用するマシンを探している人の期待を確実に満たしてくれるマシンと言っていいだろう。

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