コンパクトな筐体は拡張スペースが限定される。従来のLシリーズで地デジ対応モデルが出なかったのは、地デジに対応する拡張ボードが3枚構成で物理的に実装が無理だったため。
秋モデルでは、新しく開発された地上アナログ/デジタル両対応のカードを搭載することで、「小さなL」でも3放送対応モデルが実現したというわけだ。省スペース筐体ゆえ、上位シリーズのVALUESTAR TX/TZでは用意されていた増設用スペースはないが、ストレージ類の増設はUSB 2.0でも対応可能なので、致命的な問題とはならないだろう。
「新・録画生活」というキャッチコピーが付けられた、“テレパソ”機能のポイントとなる録画では、iEPGによる「おてがる録画」や、タイムシフトを活用した「さかのぼり録画」、キーワードによる「おまかせ録画」と録画方式が増えただけでなく、統合視聴環境となる「MediaGarage」と家電的操作の決め手となる新型リモコンによって大幅に強化されている。
NECの地上デジタル対応PCとしては、上位製品にVALUESTAR TX(VX980/AE)があるが、フラッグシップマシンゆえに高価。実売価格でVX980/AEよりも17万円ほど安価に購入でき、一般的な“テレパソ”に地上デジタルチューナー程度の価格を追加することで購入できるVL800/ADは、実用的価格で地上デジタル対応という魅力を持つ。TVとしてもPCとしても強化されたVALUESTAR Lはリビング、自室を問わず活躍するだろう。
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