さて、カバーを取り外して中を見てみよう。ケースは手でも回せるネジで留められている。開けてみてパッと目に付くのは各種ドライブ用の大きなマウンタである。マザーボードはケースの底面にへばりついている。
一般にキューブ型のケースでは電源がけっこうな空間を占めているものだが、SC-JU100は比較的コンパクトな電源を使っているため、背面にちんまりと収まっていて、あまり目立つことはない。小さいわりには275Wの最大出力があり、ATX 12V 4ピン電源コネクタと、24ピンのメインコネクタも備えている。
海底のヒラメのようにケース底面に収まっているマザーボードは前述したAOpenのUX915。型番からもわかるようにIntel 915GとICH6というチップセットで構成されているLGA775対応のFlex ATXマザーボードで、メモリスロット(デュアルチャンネル対応)×2、Serial ATA×4、IDE×1、PCI×1、PCI Express(x16)×1というあたりはごく標準的な構成だ。
ギガビットLANに対応していることやIEEE 1394、S/PDIFがオンボードで出ているのは、あとからパーツを追加することをあまりしないベアボーンユーザー向けのマザーならでは。ギガビットLANに対応していることで、ファイルサーバやメディアセンターとしてSC-JU100を使ってやろうと企んでいる人にはポイントが高いだろう。SC-JU100にも拡張スロットもあるが、オンボードのインタフェースで済ませられるなら、そのほうがありがたいに決まっている。
なお、IDEが1つしかないことからも分かるとおり、SC-JU100はSerial ATAのHDDを前提としている。それにしては2デバイス用のIDEケーブルが豊富に添付されているのは少々「謎」だが、ケース内のエアフローのことを考えてもSerial ATAで固めておくのが妥当なところだろう。
電源は先に述べたようにAOpenのFSP275-60CU(PF)。電源の上には、WiNDyブランドの12センチファン(FF120)が取り付けられている。小さなケースにもかかわらずよくぞ大口径の排気ファンを取り付けたものだが、がんばった甲斐あって冷却性能には期待できそうだ。もちろんWiNDyらしく静音性にも優れていて、1000rpmという低回転ということもあってかノイズはカタログ的には21db以下となっている。
一方、吸気の取り入れ口は本体のサイドパネルに設けられている。内部にパーツを組み込んだ状態での冷却も考慮して、本体横のこの位置に決められているとのこと。なお、CPUの熱はヒートパイプを介し、この吸気口とは反対側にある排気口から排出するようになっている。
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