BenQは、ワールドワイド市場へノートPC、ポータブルオーディオプレーヤー、携帯電話、複合機・スキャナー製品、液晶ディスプレイ、液晶プロジェクター、液晶TV、DVDレコーダー、デジタルカメラ、PC向け光学ドライブほか周辺機器製品を出荷しており、“Designing Enjoyment”の理念は、数年で各国さまざまな地域での市場シェアを獲得し、ブランド認知度を向上させた。
BenQアジアパシフィック代表取締役社長 Adrian Chag氏は、Design(デザイン)/Efficiency(効率)/Experience(体験)/Preference(優先・好み・ひいき)の頭文字を取った「DEEP」という同社の流通戦略を示した。この戦略概念により、国内においてもデザインや技術力といった製品・ブランドの認知とシェア拡大を計る考え。
日本国内市場には上記のうち、液晶ディスプレイ、液晶プロジェクタ、光学ドライブ製品など、同社が掲げる3CポートフォリオにおけるComputing領域に含まれる製品を中心に投入している。
今後、これ以外の領域へ拡大参入ついては現在マーケティング調査中で具体的な投入時期は未定としているが、Computing領域以外、とくにConsumer Electronics領域に対して、デザインと技術を主力とした製品開発を行い“独自のライフスタイルを楽しんでもらえるよう”な製品を投入する予定だという。
幸いPC領域では、大手量販店や秋葉原のPCパーツショップなどでも目立って販売されているのが見受けられるなど、かなり浸透してきている印象がある。デジカメ、AV家電など同社が掲げるConsumer Electronics領域に関して2005年現在では、国内では需要や市場は広がっているが、それだけ競争相手も多く、販売単価も下がり薄利多売な傾向にある。つまり、新規で参入するにはよほどのインパクトのあるものでなければ受け入れられない厳しい市場である。これはPC領域で参入していない「ノートPC」にも当てはまる。
同社製品群のうち、多くの分野で国内参入を行っていないのはこのことも大いに関係していると思われ、日本市場に対する同社の慎重さも伺える。参入時期はいつか、そして注目に値する機能や性能、新たな概念の販売戦略投入などが今後注目しておきたいポイントとなりそうだ。
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