“限りなく液晶TV”な液晶ディスプレイの魅力――ソニー「MFM-HT75W」(3/4 ページ)

» 2005年06月10日 09時00分 公開
[浅井研二,ITmedia]

PC/デジタル放送チューナー/プログレDVDプレーヤーを接続してみる

 まずはPC入力を映してみる。使用したPCは普段の設定が1280×720ドットなのだが、そのまま接続してもとりあえずは表示された。この場合、スケーリング処理が行われ、フル画面への拡大表示のみとなる。上下に黒帯が付くドット・バイ・ドット表示は選べない。スケーリング品質は標準的なレベルだ。

 800×600ドットのような4:3画面モードを出力した場合は、リモコンのズームボタンで「ノーマル」「フル」を選択可能だが、これも“アスペクト比を維持しつつ、縦はフル画面に拡大。横は黒帯つき”か“画面フル”のいずれかとなる。

 当然ながら、このディスプレイの表示品質を最大限生かしたいなら、1280×768ドットでの使用が前提といえる。この表示モードへ切り替えれば、問題なくクリアな表示となった。ただ、デスクトップ背景を黒系統の色にしている場合は、映り込みが多少気になったので避けたほうがいいかもしれない。また、使用しているPCによっては1280×768ドット表示が設定できないケースもあるので、購入を検討する際には注意したい。

 PC入力時には、画質モードを「Game」「Movie」「PC」「Auto」から選択できる。これは明るさやコントラストを調整するための画面表示モードで、「Game」は最も明るく、「Movie」はコントラストをやや強調、「PC」は落ち着いたトーンの映像となる。そして「Auto」は、内蔵ブライトセンサーを利用する自動輝度調整を行うモードだ。

photo 画質モードを「Game」「Movie」「PC」「Auto」から選択できる

 次にデジタル放送チューナーをD4端子経由で接続し、ハイビジョン放送を視聴してみた。ハイビジョンを観るのに17インチワイドでは、ややもったいないというか、ものたりない印象はやはり否めないが、表示品質は上々の印象である。ただし、1280×768(画面比15:9)ドットパネルということで、16:9ソースを見る際、デフォルトの「ノーマル」モードでは、上下に1センチほどの黒帯が付く。

 画面サイズ(ズーム)モードは、「ノーマル」のほか、「フル」「ワイドズーム」「ズーム」が用意されている。

 少し困ったのは、デジタル放送を表示しているさいのワイド表示切り替えだ。525iの4:3番組と16:9番組を自動的に切り替えてくれないようだ。つまり、ノーマルにしていると16:9画面は水平方向に縮小されるし、逆にフルにしていると4:3が横に引き伸ばされてしまう。自動的に切り替えてくれる「オート」なるモードも欲しいところだ。

 まあ、デジタルCS放送を中心に525i放送は、現状ほとんどが4:3番組で占められているので、「ノーマル」にしておけば問題はないかもしれない。ただ、地上デジタルのNHK教育では、525iでマルチチャンネル放送を行っており、ここでは番組により4:3だったり16:9だったりとまちまちだ。ちなみに、普段使っている同じソニーの液晶WEGAでは、きちんと自動的に切り替えてくれるので決して贅沢、あるいは実現不可能な要望ではないと思われる。

 ビデオ入力モードの画質モードは「Vivid」「Standard」「Eco」「Auto」から選択可能となっている。個人的にはあまりコントラストの高い、明るい画面は好みではないので、通常の製品であればECO系を選びがちなのだが、MFM-HT75Wでは「Standard」モードでも、かなり控えめな印象の映像だ。ハイビジョンを視聴するには、画面サイズがややもの足りないという点もあり、細部までしっかり観るためには、デフォルトの「Vivid」のままにしておくのが賢明かもしれない。

 ハイビジョン放送の次に、DVDプレーヤーも接続し、525P再生を試してみた。こちらもハイビジョン信号と同様に、映像品質や動きに不自然に感じる部分はない。ごく近接距離で見ると、MPEGノイズがかなり目立ってしまうが。

PC作業時の“ながら”視聴に向くPIP機能

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