何とかうまくセットアップができたところで、RESERATOR 1 PLUSの冷却性能を検証してみよう。CPUとGPUのブロックを評価することになるが、CPUは「スーパーπ」の3355万桁計算直後の温度を、GPUは「3DMark2001SE」のテスト終了直後の温度をそれぞれ測定する。
測定に使ったマシンの構成と結果は以下のとおり。比較データとしては、RESERATOR 1 PLUSを組み込む前にCPUとグラフィックスカードそれぞれのリテールクーラーユニットを使って測定している。なお、測定作業を始めたときの室内温度は摂氏28度、RESERATOR 1 PLUSに充填した冷却液の水温は摂氏30度。
CPU | Athlon 64 3000+ |
HDD | IDE接続(120Gバイト) + IDE接続(80Gバイト) |
メモリ | PC3200/256Mバイト×4 |
グラフィックスカード | 玄人志向「RD955-A128C」(RADEON 9550搭載) |
測定条件 | CPU測定前 | CPUスーパーPI後 | GPU測定前 | GPU 3DMark2001SE後 |
リテール環境 | 30.5度 | 39.8度 | 30.5度 | 34.0度 |
RESERATOR 1 PLUS | 30.6度 | 37.1度 | 30.2度 | 33.7度 |
RESERATOR 1 PLUSはファンレスながらリテールクーラーユニット同等(CPUの冷却ではそれ以上)の冷却性能が確認できた。時系列変化を見てみても、測定開始後から温度の低下は早く、CPUブロックにおいてはリテールクーラーより約1分も早く冷却温度まで下がっている状況だった。また、気になる静音性能もポンプからわずかに低い動作音が聞こえる程度で、リテールのクーラーユニットを組み込んだ状態から格段に向上する。
以上のように、冷却パーツとしての性能にはなんら文句の付けようがない。ある程度場所に余裕があって新たに水冷にチャレンジするなら、手放しでお勧めできる逸品だ。
ただし、従来モデルからの仕様変更が少ないため、従来ユーザーが“PLUS”に乗り換えても、CPUに限って言えば冷却性能がさほど向上するわけではない。GPUの冷却に関してもオプションでGPU用のブロックを追加して“PLUS”相当にするのが無難だろう。
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