続いて、メンテナンス性の高さについてチェックしてみよう。ケース側面パネルは手回しネジ1本で簡単に開く。今ではスクリューレスのPCケースも多いが、ネジでしっかり止まってると安心できるユーザーも多い。ケース自体が大柄なこともあって、内部はすっきりしている。メモリ増設などの作業は簡単に行える。
ケース内部の冷却は、電源ユニットの8センチファンが排気を行い、ケース背面の9センチファンが吸気を行う。CPUファンは8センチクラスを実装している。発熱量の多いPentium Dを搭載しているわりには、MT850/2Aに組み込まれているファンは少なく、そのサイズも小型であるため、冷却性能や騒音について不安を感じるかもしれない。
しかし、実際に運用してみると、通常負荷における騒音はそれほど気にならず、そして、CPUの冷却についても問題はない。もっとも、起動時や負荷を重くした場合にはかなりの轟音を発するし、電源ファンから流れる風はかなり温かい。
ケース側面のCPU上部にスリットを設けているにも関わらず、ダクトを直結していないため、せっかくの工夫が生かしきれていないのが残念。また、チップセットの冷却がCPUクーラーのファンからヒートシンクを通って流れてくる風だけなのは不安に感じた。数時間の連続稼動したのちに、チップセットのヒートシンクに手をやると、CPU以上に熱くなっているのが感じられる。
現在のPentium DシステムではCPUの発熱量が問題視されているが、Intel 945Gも発熱量がかなり多いといわれている。ローエンドモデルと異なり、ゲームや動画のエンコードなど、CPUパワーをフルに使い続けるような使われかたが多いハイエンドモデルなので、冷却性能にはもう少し配慮してほしい。
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