一般的なPC用のTVキャプチャーカードの場合、録画予約したあとにPCの電源を入れたままにしたくないときには完全な電源オフではなく、休止モードやサスペンドモードを利用するのが一般的だ。コントロールソフトがWindowsのタスクマネージャなどを利用しているため、電源オフ状態から自動的に復帰して録画を実行できないためである。
ところがPrius Oneでは、録画予約の設定をしたあとそのまま電源を完全オフにしてしまっても、きちんと予約した番組の録画が実行されるようになっている。予約時刻にPCを復帰させるために、BIOSのResume by Alarmの機能を利用しているからだ。言ってみればBIOSによる休止機能のようなものだが、そもそもユーザーが休止やシャットダウンをほぼ意識する必要がない(つまり、より家電機器的に使える)というのは、とても好ましい仕様だ。
実際には、BIOSに対して次の起動時刻を設定している。録画予約を行うと、予約時刻の5分前にBIOSのResume by Alarmの時刻が設定される。PriusNavistation4側は、予約時刻には常にPCが起動していることになるためにPCの起動に関する管理をする必要がない。こういったBIOSまで含めた統合的な仕組みは自作PCなどでは難しく、やはりメーカー製PCならではのこだわった部分だと改めて思う。
テレビCMでもおなじみとなった「いいとこ観」機能は、もちろんAW33Pにも搭載されている。いいとこ観は録画した番組において、指定した番組ジャンルに合わせて観るべきところを自動的にピックアップし、ダイジェスト版が観られる機能だ。たとえば前夜に録画した1時間番組を朝の30分の間に観たい、など視聴する時間に合わせて抜き出す場面を調節できる。
いいとこ観には、野球、サッカー、相撲、ゴルフなどスポーツのほか、音楽、ニュース、囲碁、将棋、競馬と、いろいろな専用ジャンルが用意されている。今回はそのうちのニュースモードとゴルフモードで試してみよう。
試したいくつかのニュース番組では40%以上、同じくゴルフ番組では50%以上の設定であれば、大事な部分が飛ばされて内容が分からなくなることはなかった。つまり半分くらい時間短縮が可能ということになる。もちろんあまりに再生比率を下げてしまうと、ストーリーが読めなくなってしまうが、ゴルフ番組などはショット時やパット時、スコア表示などにぱっぱっと移り、まるでスポーツニュースを見ているようでかなりおもしろいのである。
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