SDメモリーカードをプリンタ本体のカードスロットに装着し、PCを使わず、L判サイズにダイレクト印刷した場合の速度を計測した。したがって、このテストはカードスロットを備えたPM-D870、iP6700D、D7360、D7160の4モデルに限定している。使用した画像は、PCからの印刷テストと同じJPEGファイルだ。画像を保存した256MバイトのSDメモリーカードは高速タイプではないので、使用するカードによって、さらに高速な結果が得られる可能性がある。計測時間はPCからの印刷テストと異なり、本体の印刷実行ボタンを押した瞬間から排紙が完了した瞬間までだ。そのため、以下の結果には画像ファイルの読み込みやレンダリングの時間も含まれる。画質の設定は、最高品位と最高品位から1つ下を選択した。
L判フチなし写真をSDメモリーカードからダイレクト印刷 | |||
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用紙 | 標準 | きれい | |
PM-D870 | 写真用紙クリスピア | 28秒73 | 1分50秒90 |
用紙 | 標準 | きれい | |
iP6700D | プロフェッショナルフォトペーパー | 1分13秒79 | 1分23秒32 |
用紙 | 標準画質 | 高画質 | |
D7360 | アドバンスフォト用紙 | 29秒40 | 29秒67 |
D7160 | アドバンスフォト用紙 | 29秒27 | 29秒42 |
画像処理エンジンREALOIDの恩恵か、「標準」の設定ではPM-D870が最速の結果となった。PM-D870は「きれい」の設定にすると、いちばん遅くなってしまうが、「標準」でも十分な画質を備えている。常用するのは「標準」、とくに画質にこだわりたい写真は「きれい」というように使い分けるのが効率的な使い方だ。iP6700Dも「標準」設定で画質に問題はないのだが、約1分13秒の時間がかかってしまった。ダイレクト印刷の軽快さでは、一歩譲る印象だ。D7360とD7160は、アドバンスフォト用紙使用時で30秒を切っており、PM-D870に次いで高速だ。「標準画質」と「高画質」の設定で印刷速度はほぼ同じだが、画質の差は判別できない。
次回はついに最終回を迎える。今回取り上げたA4ダイレクト/単機能プリンタの画質を比較し、最後に検証結果をまとめたい。
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