AMD 690シリーズのデモが終了したあと、24日の初回イベントのみのサプライズとして、“兄貴”こと日本AMD 土居憲太郎氏が登場した。佐藤氏からマイクを渡され、AMDのCPUに関する今後のアップデート情報をプレゼンする。
同氏は、TDPが65ワット/45ワットのデュアルコアCPUが今後の主流になると説明し、次世代Quad-FX用CPUのコードネーム「Agena」を紹介。Barcelona世代のOpteronについては、TDPの低さに加え、「Split Power Plane」技術により、コア単位で稼働率を変更できるようになり、トータルの消費電力がより低くなると語った。
また、CPUのマルチコア化と並行して、グラフィックスアクセラレータとCPUを、パッケージやシリコンレベルで統合する計画が進んでいることも明らかにしている。と、ここで土居氏は会場を見渡し、「右手に神様がいらっしゃいますね。他社さんにはまだできない技術でしょう」と、Intelの“神様”こと、天野信彦氏を聴衆の中に発見し、すぐさま牽制した。
天野氏は、同日カフェソラーレリナックス秋葉原店にて開催された「HPCシステムズ製品展示会」で講演を行っており、その合間にAMDのイベントを見学に来たという。「AMD 690と比較するなら、Intel 965Gじゃアンフェアだよね。でも、私どもはこういうケンカが大好きなんです。機会があれば応戦するかもしれませんね」と、ライバルの挑発も楽しんでいる様子だった。
HPCシステムズは、ワークステーションやサーバの提供とHPCクラスタやアプリケーション・チューニングなどを組み合わせたトータル・ソリューション。プロバイダ。企業向けの製品を提供しているが、会場には大学生と覚しき若い聴衆も多かった。
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