Atomの登場と、それに伴なうNetbookやMIDの投入によって注目を集めるモバイル分野だが、PC向けの機能強化に関しても、2008年の前半に続々と発表されている。その1つがクアッドコアのノートPC向けCPUだ。すでに一部メーカーから製品が発表されている。
IDF 2008でパルムッター氏が言及したモバイル分野のホットトピックはIntelが手がけるSSDのリリースだ。IntelはMicronと共同でNANDフラッシュの製造と販売を進めているが、今回のSSD製品はその成果となる。フォームファクタは2.5インチと1.8インチの2種類が用意され、グレードに応じてSLC(Single Level Cell。1つのセルで1ビットの記録を行う)ベースの「Extreme」とMLC(Multi Level Cell。1つのセルに2ビットの記録を行う)ベースの「Mainstream」といった2系統のラインアップが用意される。
Extremeがターゲットとするのは主にサーバなどの高いパフォーマンスと高い信頼性が求められるシステムになる。一方のMainstreamは、ハイエンドのデスクトップPCやノートPCなどがターゲットだ。SSDそれぞれの価格の詳細は明らかにされていないが、IDFでの説明を聞く限り、IntelのSSDは「高級品」になりそうだ。キーノートでは突出したパフォーマンスを紹介するデモンストレーションがステージで紹介されたが、そこでIntel製SSDが発揮したパフォーマンスは、HDDや競合他社のSSDと比較して10倍以上という圧倒的な差をつけていた。
「HDDと比較して思ったほど速くない」「値段が高くてなかなか手を出せない」という意見も聞かれる現在のSSDだが、Intelがパフォーマンス面で大きなアドバンテージを持つ製品を積極的に市場に投入することで、少なくともパフォーマンスに関しては、現在の不満を吹き飛ばす存在になるかもしれない。
なお19日に行われた、ゲルシンガー氏とパルムッター氏のキーノートスピーチの詳細については、別記事で詳しく紹介する予定なので、そこで明らかになったインテルの新しいアナウンスについては、そちらも参照していただきたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.